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埋葬証明書がもらえない!改葬を進める方法と自治体への相談手順

墓じまい・改葬に必要な埋葬証明書(埋蔵証明書)を「お寺が発行してくれない」「墓地の管理者と連絡が取れない」と困っていませんか。埋葬証明書がもらえなくても、改葬をあきらめる必要はありません。墓地埋葬法の施行規則には、証明書によりがたい「特別の事情」がある場合の代替手段が定められており、自治体に相談すれば手続きを進められる可能性があります。この記事では、埋葬証明書がもらえない典型的なケース別の対処法と、自治体への相談手順を具体的に解説します。

目次

埋葬証明書とは?改葬手続きの中での役割

対処法の前に、埋葬証明書がどんな書類で、なぜ必要なのかを押さえておきましょう。

埋葬証明書(埋蔵証明書)は「遺骨がここにある」ことの証明

埋葬証明書とは、現在のお墓の管理者(寺院・霊園・自治体など)が「この遺骨が確かに当墓地に埋葬・埋蔵されている」ことを証明する書類です。焼骨の場合は正式には「埋蔵証明書」、土葬の場合は「埋葬証明書」と呼び分けますが、実務では同じ意味で使われることがほとんどです。遺骨を別の場所へ移す「改葬」には市区町村長の許可が必要で(墓地埋葬法第5条)、その申請の際にこの証明が求められます。多くの自治体では、改葬許可申請書の中に墓地管理者の証明欄が設けられており、独立した証明書ではなく申請書への署名・押印という形式をとる場合もあります。

改葬許可申請に必要な書類一式

改葬許可申請に必要な書類は、一般的に次のとおりです。

  • 改葬許可申請書(お墓のある市区町村の様式)
  • 埋葬証明書(埋蔵証明書)または申請書内の管理者証明欄への署名・押印
  • 受入証明書(改葬先が発行。不要な自治体もあり)
  • 申請者の本人確認書類
  • 墓地使用者と申請者が異なる場合は承諾書

このうち埋葬証明だけは現在の墓地管理者の協力が必要なため、管理者との関係がこじれている場合や管理者が不明な場合に手続きが止まってしまうのです。全体の流れは墓じまいの流れで確認できます。

もらえないケースは大きく2パターン

埋葬証明書がもらえないケースは、「管理者はいるが発行を渋っている」パターンと、「管理者がいない・不明・連絡が取れない」パターンに大別されます。対処法が異なるため、まず自分がどちらのケースかを確認しましょう。

【ケース1】寺院・管理者が発行を渋っている場合の対処法

離檀をめぐる感情的な対立などから、管理者が証明を拒むケースの進め方です。

  1. 拒否の理由を確認し、感情的な対立を避けて話し合う
  2. 感謝の姿勢を示し、常識的な範囲の離檀料(お布施)を提案する
  3. 話し合いの経緯を記録に残す
  4. 解決しない場合、お墓のある市区町村の担当窓口に相談する
  5. 自治体の案内に従い、代替書類を添えて改葬許可を申請する

まずは拒否の理由を聞き、誠実に話し合う

寺院が証明を渋る背景には、「一方的に離檀を通告された」「長年の付き合いを軽んじられたと感じた」という感情的な行き違いがあることが少なくありません。まずは住職に直接会い、これまでの供養への感謝を伝えたうえで、承継者がいない・遠方で管理できないといった事情を丁寧に説明しましょう。離檀料の金額が争点になっている場合は、法要のお布施1〜3回分(3万〜20万円程度)という一般的な相場を踏まえ、「お気持ちとして◯万円を包みたい」と具体的に提案するのが現実的です。円満な離檀の進め方は檀家のやめ方で詳しく解説しています。

法律上、管理者に証明を拒む正当な理由はほとんどない

墓地埋葬法施行規則第2条は、改葬許可申請書に「墓地又は納骨堂の管理者の作成した埋葬若しくは埋蔵の事実を証する書面」を添えることを求めていますが、これは事実の証明であり、離檀料の支払いと引き換えにするような性質のものではありません。厚生省の通達(昭和30年2月28日衛環第22号:管理者は納骨の事実の証明を拒むべきではなく、拒まれた場合はこれに代わる立証書面で取り扱って差し支えない)でも、管理者が正当な理由なく証明を拒むことは想定されておらず、拒否されたという事情自体が後述の「特別の事情」として扱われ得ます。つまり、証明を「人質」に高額な離檀料を求められても、応じなければ改葬できないわけではないのです。

解決しなければ市区町村に相談する

話し合いで解決しない場合は、お墓のある市区町村の改葬担当窓口(環境衛生課・市民課など自治体により異なる)に事情を相談しましょう。自治体によっては、管理者への事実確認や、代替書類による申請の案内をしてくれます。悪質な高額請求と感じる場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士への相談も選択肢です。ここで大切なのは、やり取りの日時・内容をメモや書面で記録しておくことです。

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【ケース2】管理者が不明・連絡が取れない場合の対処法

村墓地や共同墓地、無住寺院など、そもそも証明してくれる管理者が見つからないケースの進め方です。

管理者を探す手がかりは「許可情報」と「地域」

まずは管理者を探します。手がかりになるのは次の情報です。

  • お墓のある市区町村の墓地担当課(墓地経営の許可情報を持っている)
  • 墓地の登記情報(法務局で土地の所有者を確認)
  • 地域の自治会・町内会、墓地の世話役
  • 過去の管理料の振込先や領収書
  • 親族・本家が保管している墓地の使用許可証など

村墓地・共同墓地は自治会や管理組合が実質的な管理者であることが多く、市区町村に問い合わせると判明する場合があります。無住寺院(住職がいない寺)の場合は、宗派の本山や兼務住職が証明権限を持っていることもあります。

「特別の事情」があれば代替書類で申請できる

探しても管理者が見つからない場合は、墓地埋葬法施行規則第2条第2項第1号の「これにより難い特別の事情のある場合」に該当する可能性があります。この場合、市区町村長が必要と認める「これに準ずる書面」を提出することで改葬許可を申請できます。代替書類の例は次のとおりです。

状況代替書類の例
管理者が発行を拒否している経緯を記した陳述書(申述書)、管理料の領収書、話し合いの記録
管理者が不明・不在墓地の写真、墓誌・戸籍による埋葬事実の疎明資料、自治会の証明
無住寺院本山・兼務住職による証明、宗派事務所の書面
書類の様式が整わない市区町村指定の申立書+疎明資料一式

どの書面が認められるかは市区町村長の判断によるため、必ず事前に窓口へ相談し、指示された資料を揃えるのが確実です。

自治体相談から許可までの標準的な流れ

管理者不明の場合の手続きは、おおむね次の順序で進みます。

  1. お墓のある市区町村の担当窓口に電話し、状況を説明して相談予約を取る
  2. 窓口で墓地の場所・埋葬されている方の情報・管理者を探した経緯を説明する
  3. 自治体から指示された疎明資料(写真・戸籍・陳述書など)を準備する
  4. 改葬許可申請書に資料を添えて提出する
  5. 審査を経て改葬許可証が交付される

通常の改葬より時間がかかることが多いため、改葬先との契約や工事日程には余裕を持たせておきましょう。

手続きに不安があるときの相談先と費用の目安

証明が得られないケースの改葬は書類作成の難易度が上がります。無理せず専門家を頼る選択肢も知っておきましょう。

行政書士に書類作成を依頼できる

陳述書や申立書の作成、自治体との折衝を含む改葬許可申請の書類作成は、行政書士に依頼できます。報酬の目安は33,000円〜で、証明が得られない複雑なケースでは加算されることがあります。安心墓じまいでは、こうしたケースに対応できる提携行政書士をご紹介しており、お客様と行政書士が直接ご契約いただく形になります。なお、ご自身で申請する場合の実費は、証明書の発行手数料など数百円〜数千円程度です。

墓石の撤去工事とあわせて段取りを組む

改葬許可の見通しが立ったら、閉眼供養と墓石の撤去工事の日程を組みます。安心墓じまいの基本プランは298,000円(税込)で墓地面積2㎡まで・石塔1基に対応し(2㎡超は1㎡ごとに110,000円)、ご契約後に着手金、残額は工事の完成をご確認後です。費用の全体像は費用ページを、遺骨の移し先の選び方は改葬・供養先の選び方をご覧ください。

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まとめ:埋葬証明書がもらえなくても改葬の道はある

埋葬証明書がもらえない場合でも、管理者と誠実に話し合う、市区町村に相談する、「特別の事情」として代替書類で申請する、という段階を踏めば改葬を進められる可能性があります。ポイントは、感情的に対立せず記録を残すこと、そして早めに自治体の窓口へ相談することです。書類作成が難しいケースは行政書士(報酬目安33,000円〜)の力を借りる方法もあります。まずは墓じまいの流れで全体像を確認し、お住まいの状況に合わせて一歩ずつ進めていきましょう。

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この記事を書いた人

安心墓じまい 相談窓口責任者。幼少期の祖父母との温かい思い出を原点に、「誰もが迷わず、安心して終活を終えられる社会」を目指して、墓じまいから実家じまいまで終活全般の相談窓口を務める。ライフワークとしてYouTubeで高齢者の方々への人生インタビューを続け、シニア世代の本音に寄り添うカウンセリングを最も得意とする。記事は自治体・厚生労働省などの公的一次情報にもとづき、編集部とともに執筆・確認。

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