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墓じまいは罰当たり?たたりが不安な方へ実際と供養の考え方

最終更新日:2026年9月13日|監修(法務):司法書士・行政書士 久留慎一郎|作成:安心墓じまい事務局(相談窓口責任者 田所)

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

監修者プロフィールの詳細

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

「墓じまいなんて罰当たりではないか」「たたりがあったらどうしよう」——お墓の整理を考え始めると、多くの方がこの不安に直面します。先に結論をお伝えすると、閉眼供養を行い、ご遺骨を新しい供養先へ丁重に移す墓じまいは、仏教の一般的な考え方では罰当たりにはあたらないとされています。この記事では、その理由と「罰当たり・たたり」という言葉が生まれる背景、不安を解消して進めるための正しい供養手順、親戚に反対されたときの伝え方までを解説します。

墓じまい全体の費用がいくらかかるかは、墓じまいの費用相場【広さ別の早見表】にまとめています。

目次

墓じまいは罰当たり?【結論: 供養を尽くせば罰当たりではないとされる】

まず結論から。供養の手順を尽くした墓じまいを「罰当たり」とする教えは、仏教の一般的な理解にはないとされています。

仏教に「墓じまい=罰・たたり」という教義上の根拠はないとされる

仏教の一般的な考え方では、供養の本質は墓石という「形」ではなく、故人や先祖を弔う「心」にあるとされています。お墓を移すこと・整理することそのものを罰やたたりと結びつける教義は、仏教の教えの中には見当たらないとされており、実際に多くの寺院が墓じまいと改葬の相談を日常的に受け入れています。ただし、宗派や寺院によって考え方や作法には違いがあります。菩提寺がある場合は、不安な気持ちも含めて率直に相談してみることをおすすめします。閉眼供養の意味と流れは閉眼供養とはで詳しく解説しています。

宗教者も「放置こそ供養に反する」と指摘する

僧侶や宗教者の間でしばしば語られるのは、むしろ逆の視点です。誰もお参りに来ず、草が生い茂り、墓石が傾いたまま放置されたお墓は、先祖を大切にしている状態とは言えない——だからこそ、管理が難しくなったなら、きちんと供養の区切りをつけて新しい形に移す方が、先祖への礼を尽くすことになる、という考え方です。「墓じまい=供養をやめること」ではなく「供養を続けるための引っ越し」と捉えれば、罰当たりどころか、先祖を思う行為そのものと言えます。

「罰当たり」と感じるのは大切に思っている証拠

そもそも「罰当たりでは」と不安になるのは、あなたが先祖とお墓を大切に思っている証拠です。何とも思っていない人は、そもそも悩みません。丁寧に供養したいという気持ちがあるからこそ立ち止まっているのであり、その気持ちを持ったまま正しい手順を踏めば、心残りのない墓じまいができます。不安を抱くこと自体を、後ろめたく思う必要はありません。

なぜ「罰当たり・たたり」と言われるのか——3つの背景

それでも「罰当たり」「たたり」という言葉が広く語られるのには理由があります。不安の出どころを分解して、正体を見てみましょう。

昔ながらの家墓意識と世間体

「家のお墓は代々守り継ぐのが当然」という価値観が強かった世代にとって、墓じまいは家の伝統を絶やす行為に映ることがあります。「罰当たり」という言葉は、宗教的な根拠というより、こうした世代の価値観や世間体の表現として使われている面が大きいのです。一方で現実には、少子化や遠方居住で承継が難しい家が増え、改葬は年17万件を超えています。価値観のギャップが言葉になったものだと理解すると、必要以上に恐れずに済みます。

閉眼供養をせず解体した事例への不安

「罰当たり」言説の実務的な核心は、閉眼供養(魂抜き)をせずに墓石を解体・処分することへの忌避感です。お墓には開眼供養で故人の魂が宿っているという考え方があり、その状態のまま重機で壊すことは、宗教的な手順を欠いた行為と受け止められます。逆に言えば、解体前に僧侶に閉眼供養をお勤めいただき、お墓を「ただの石」に戻してから工事する——という正しい手順を踏めば、この不安の核心は解消されます。手順の詳細は後述します。

不幸の後付け——たたりと感じる心理

「墓じまいをしたら身内に不幸があった」という話を聞いて怖くなった方もいるかもしれません。これは、たまたま起きた出来事を直前の行動と結びつけてしまう、人間に自然な心理の働きによるものと考えられます。長い人生では、墓じまいの後に病気や不幸が起きることも、何もしなくても起きることもあります。墓じまいと不幸の間に因果関係があるという根拠は確認されていません。とはいえ、こうした感じ方を「迷信だ」と切り捨てる必要もありません。不安が残るなら、次に紹介する供養の手順を丁寧に踏むことが、何よりの心の整理になります。

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罰当たりにしないための正しい供養手順

不安を消す最も確実な方法は、宗教的な手順をきちんと踏むことです。押さえるべきは次の3点です。

閉眼供養(魂抜き)を必ず行う

撤去工事の前に、僧侶をお招きして閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)を行います。お墓に宿るとされる魂を抜き、感謝を捧げてから工事に入る——これが墓じまいの宗教的な区切りであり、「罰当たりでは」という不安への直接の答えです。所要時間は30分程度、お布施の相場は3〜5万円程度とされています。流れと準備は閉眼供養とは、お布施の包み方は墓じまいのお布施をご覧ください。

遺骨は永代供養など供養が続く形へ移す

閉眼供養と並ぶもう一つの柱が、ご遺骨の行き先です。取り出したご遺骨を永代供養墓・樹木葬・納骨堂など「供養が続く場所」へ移せば、墓じまいは「処分」ではなく「供養の引っ越し」になります。寺院や霊園が続く限り供養と管理をしてもらえる永代供養なら、承継者がいなくても供養が途切れる心配はありません。選択肢の全体像は墓じまい後の遺骨の行き先墓じまいから永代供養までの流れと費用で解説しています。

工事は供養の心得がある専門業者に任せる

最後は工事の質です。閉眼供養を済ませていても、ご遺骨を雑に扱われたり、墓石を乱暴に処分されたりすれば、心は穏やかではいられません。閉眼供養後の施工を前提とし、ご遺骨の取り出しと洗浄を丁重に行い、墓石を適切に処分する——そうした供養の心得がある業者を選びましょう。当窓口は閉眼供養の手配からご遺骨の取り扱い、撤去工事までを一貫してお手伝いしており、費用は1㎡まで198,000円・2㎡まで298,000円(税込)の定額・着手金+完成後の残額払いです。全体の流れは墓じまいの流れをご覧ください。

親戚に「罰当たり」と反対されたときの伝え方

自分の不安は整理できても、親戚から「罰当たりだ」と反対されることがあります。感情に感情で返さず、事実と計画で応えましょう。

「放置すれば無縁墓になる」事実を共有する

「罰当たり」と言う親戚の多くは、放置した場合に何が起きるかを知りません。承継者がいないまま管理が途絶えれば、お墓は無縁墳墓として撤去され、ご遺骨は他の方と一緒に合祀されて二度と取り出せなくなる可能性がある——この事実を、脅しではなく情報として共有しましょう。「何もしないことが一番の供養」ではないと分かれば、話の土台が変わります。詳しくは無縁墓は撤去されたらどうなる?をご覧ください。

供養の計画をセットで示す

反対する親戚が本当に心配しているのは、「先祖の供養がおろそかになること」です。ですから、閉眼供養を行うこと、ご遺骨は永代供養で供養が続くこと、お参りできる場所が残ること——という供養の計画をセットで示すのが最も効果的です。「お墓をなくす話」ではなく「供養を続けるための引っ越しの相談」として伝われば、「罰当たり」という言葉は自然と出なくなっていきます。伝え方の順序と言い回しは親戚への伝え方親族に反対されたらで詳しく解説しています。

むしろ放置の方が心配——無縁墓の現実

視点を変えると、心配すべきは墓じまいではなく放置の方だと分かります。

無縁改葬では供養の選択肢を選べない

管理されないまま放置されたお墓は、法律の手続き(官報公告と立札の掲示)を経て無縁墳墓として改葬される可能性があります。その場合、ご遺骨は行政や墓地管理者の手で合祀され、供養の形を家族が選ぶことはできません。自分の意思で閉眼供養を行い、供養先を選べる今の墓じまいと、選択肢のない無縁改葬——先祖への礼を尽くせるのがどちらかは明らかです。放置の末路は墓じまいしないとどうなる?をご覧ください。

「きちんと見送る」ための墓じまいという考え方

厚生労働省の統計では、令和6年度の改葬件数は全国176,105件。それだけ多くの家族が、管理できなくなったお墓を放置するのではなく、きちんと区切りをつけて供養を続ける道を選んでいます。墓じまいは先祖を見捨てる行為ではなく、自分の代で責任を持って先祖を見送り、供養の続く形へ引き継ぐ行為です。この捉え方こそが、「罰当たり」という不安への最終的な答えになります。

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気持ちの整理がつかないときは

理屈では分かっても気持ちが追いつかない——そんなときの出口も用意しておきましょう。

お寺・宗教者に率直に相談する

「罰当たりではないかと不安なんです」と、菩提寺の住職に率直に打ち明けてみてください。相談すること自体は失礼にはあたりませんし、宗教者の言葉には、記事や理屈では得られない安心感があります。離檀を前提にした話ではなく「気持ちの相談」から入れば、お寺との関係を保ちながら進められます。檀家関係の整理が必要になった場合は檀家をやめるにはを参考にしてください。

手元供養・分骨で「そばに置く」選択肢もある

「全部手放す」ことに心が追いつかないなら、ご遺骨の一部を分骨して手元供養にする中間の選択肢があります。小さな骨壺やペンダントで身近に供養しながら、残りは永代供養へ——という形なら、「遠くへ行ってしまう」寂しさが和らぎます。分骨には墓地管理者の証明書などの手続きが必要です。詳しくは分骨の手続きと流れをご覧ください。

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まとめ: 供養を尽くす墓じまいは先祖を大切にする行為

閉眼供養で区切りをつけ、ご遺骨を供養の続く場所へ丁重に移す墓じまいは、仏教の一般的な考え方では罰当たりにあたらないとされています。「罰当たり・たたり」という言葉の正体は、世代の価値観、手順を欠いた解体への不安、不幸の後付けという心理であり、①閉眼供養、②永代供養への改葬、③丁寧な施工、の3点を押さえれば心配はいりません。供養の段取りを含めた進め方は、無料相談で承ります。当窓口は閉眼供養の手配から対応し、定額198,000円/298,000円(税込)・着手金+完成後の残額払い・追加費用なしです。

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この記事の監修者

司法書士・行政書士 久留慎一郎
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久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

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■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
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■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
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この記事を書いた人

資格:終活カウンセラー。安心墓じまい 相談窓口責任者。幼少期の祖父母との温かい思い出を原点に、「誰もが迷わず、安心して終活を終えられる社会」を目指して、墓じまいから実家じまいまで終活全般の相談窓口を務める。ライフワークとしてYouTubeで高齢者の方々への人生インタビューを続け、シニア世代の本音に寄り添うカウンセリングを最も得意とする。記事は自治体・厚生労働省などの公的一次情報にもとづき、編集部とともに執筆・確認。

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