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送骨とは?費用相場と依頼の流れ

最終更新日:2026年9月29日|監修(法務):司法書士・行政書士 久留慎一郎|作成:安心墓じまい事務局(相談窓口責任者 田所)

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

監修者プロフィールの詳細

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

「送骨(そうこつ)」とは、ゆうパックで遺骨を供養先へ郵送し、そのまま納骨まで完了できるサービスです。結論から言うと、費用相場は合祀(ごうし)供養で3万〜5万円、一定期間は個別に安置してもらう形式でも10万〜20万円程度が目安です。お墓参りに通えない、継承者がいない、墓じまいをしたあとの遺骨の行き先に困っているといった方に選ばれています。令和4年度は全国の改葬件数が15万件を超え、過去最多を更新しました(厚生労働省「衛生行政報告例」)。改葬先を遠方に決めた場合や、新しいお墓を持たない選択をした場合、遺骨を運ぶ手段として送骨を検討する人が増えています。

「遺骨を郵送するのは失礼にあたるのでは」と不安に感じる方も少なくありませんが、送骨は多くの寺院や霊園が正式なサービスとして受け付けている供養方法です。大切なのは、送り方そのものよりも、受入先の選び方や必要書類の準備を丁寧に進め、家族・親族の同意を得たうえで手続きを行うことです。以下では、費用相場の内訳から具体的な流れ、トラブルを避けるための確認事項まで、順を追って解説します。

この記事では、送骨の仕組みから費用の内訳、受入先の探し方、申込みから納骨完了までの日数、トラブルを避けるための確認事項まで、実際に検討する際に必要な情報を一次情報にもとづいてまとめました。すでにゆうパックでの梱包手順を知りたい方はゆうパックで送骨する方法もあわせてご覧ください。

目次

送骨とは?仕組みをわかりやすく解説

送骨とは、遺骨を骨壺のまま梱包し、日本郵便のゆうパックを使って寺院や霊園に郵送し、そのまま合祀墓や納骨堂に納骨してもらう供養方法です。直接足を運ばなくても、書類のやり取りと配送だけで納骨まで完了する点が最大の特徴です。もともとは、身寄りのない遺骨や無縁仏を寺院が引き取る仕組みから発展したもので、近年は一般家庭が墓じまいや遠方供養の手段として利用するケースが急増しています。

送骨という言葉に法律上の定義はありませんが、実質的には「郵送による改葬・納骨」と捉えると理解しやすくなります。すでにお墓に埋蔵されていた遺骨を送る場合は、通常の改葬と同じく墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)にもとづく手続きが必要になる点は、現地へ持参する場合と変わりません。

改葬件数の推移からみる送骨ニーズの高まり

厚生労働省「衛生行政報告例」によると、令和4年度の全国の改葬件数は151,076件で、前年度から32,000件以上増加し、統計開始以来もっとも多い件数となりました。改葬件数の増加は、少子化や単身世帯の増加によって「継承者を前提としないお墓」を選ぶ人が増えていることが背景にあります。改葬先を決める際、現地に足を運ばずに手続きを進められる送骨は、この流れと相性のよい選択肢として利用が広がっています。

送骨が選ばれる3つのケース

  • 墓じまい後の受け皿として:改葬先を近所で見つけられず、費用も抑えたい場合。墓じまいの解体工事は済んだものの、次の供養先が決まっていないまま遺骨を自宅に安置している方が多く利用しています。
  • 高齢・遠方でお墓参りに行けない場合:足腰が弱くなった、あるいは実家から遠く離れた場所に住んでいて、お墓のある地域まで頻繁に通えない場合。交通費や宿泊費、移動時間の負担をなくせます。
  • 継承者がいない・単身の場合:将来にわたってお墓の管理を頼める子や親族がいない場合。自分の代でお墓を終わらせ、永代供養の形にまとめておきたいというニーズに合っています。

特に多いのは、墓じまいをしたあとの遺骨の行き先として送骨を選ぶケースです。改葬先が遠方にある、あるいは墓じまいを急いで進めたものの改葬先の選定が間に合わなかった場合でも、送骨なら現地に何度も行かずに納骨まで進められます。

送骨と一般的な納骨方法の違い

方法費用目安現地訪問向いている人
送骨(ゆうパック)3万〜20万円不要(郵送のみ)遠方・高齢・継承者なし
自分で持参して納骨3万〜20万円(供養先費用は同等)必要近隣に住んでいる・立ち会いたい
一般墓を新しく建てる100万〜200万円必要(建墓時・法要時)継承者がいる・従来型を希望

送骨は「供養先の費用」自体が安くなるわけではなく、現地訪問の手間と交通費を省ける点が本質的なメリットです。供養先を合祀墓や樹木葬など低価格な形式にすることで、結果的に総額も抑えられる組み合わせが一般的です。逆に言えば、納骨堂や個別区画のように費用が高い供養先を選んだ場合、送骨を使っても総額は安くなりません。費用を抑えたいのか、現地に行かない利便性を優先したいのかを最初に整理しておくと、供養先選びで迷いにくくなります。

手元供養・散骨との違い

送骨と混同されやすい供養方法に「手元供養」と「散骨」があります。手元供養は遺骨の一部または全部を自宅で保管し続ける方法で、送骨のように遺骨を手放すわけではありません。散骨は遺骨を粉状にして海や山にまく方法で、送骨の受入先が散骨業者と提携している場合は、送骨キットに遺骨を入れて送るだけで散骨まで代行してもらえるプランもあります。

方法遺骨の扱い費用目安あとから戻せるか
送骨(合祀)供養先に郵送し合祀3万〜5万円不可
手元供養自宅で保管を継続1万〜10万円(容器代)いつでも他の方法に変更可
送骨経由の散骨供養先経由で粉骨・散骨3万〜10万円不可(散骨後は回収不可)

「今すぐ手放すかどうか迷っている」という場合は、まず手元供養で保管しながら気持ちの整理をつけ、時期を決めてから送骨に切り替えるという進め方もできます。いったん合祀・散骨してしまうと元に戻せないため、迷いがある場合は急いで結論を出す必要はありません。特に、故人が亡くなってからまだ日が浅い場合や、家族の気持ちの整理がついていない場合は、四十九日や一周忌など一区切りとなる時期まで手元供養を続け、その後にあらためて送骨を検討する方が多いようです。

送骨の費用相場は3万〜5万円が目安

送骨の費用は、供養先が採用している埋葬方法によって大きく変わります。もっとも安いのは合祀墓(他の遺骨とまとめて埋葬する形式)で3万〜5万円、一定期間は個別に安置してもらう形式では10万〜20万円が目安です。この金額には、供養先での埋葬料・永代供養料・法要のお布施が含まれているのが一般的で、あとから追加で請求されることは基本的にありません。

供養方法別の費用比較表

供養方法費用目安(1柱)特徴
合祀墓(永代供養)3万〜5万円最も安価。他の遺骨と合同で埋葬され、以後は個別に取り出せない
個別安置後に合祀10万〜20万円一定期間(13回忌・33回忌など)は個別に安置され、期間終了後に合祀される
納骨堂への送骨15万〜30万円屋内保管で天候に左右されない。期間ごとに更新料がかかる場合あり
樹木葬・海洋散骨向け送骨5万〜15万円散骨業者や樹木葬霊園と組み合わせるプラン。粉骨が条件になることが多い

この表からわかるとおり、送骨自体の手数料はどの供養方法でもさほど変わりません。金額の差を生んでいるのは、あくまで「その後どのように遺骨を扱うか」という供養方法の違いです。骨壺の梱包材や配送料(ゆうパックの実費、サイズにより1,500〜2,000円程度)は供養先の費用とは別にかかる場合があるため、見積もりの段階で内訳を確認しておくと安心です。

柱数別シミュレーション

複数の遺骨をまとめて送骨する場合、2柱目以降は割引が設定されている供養先が多くあります。安心墓じまいの送骨パック(66,000円・税込、2柱目以降+44,000円)を例にすると、次のような目安になります。

柱数費用目安想定されるケース
1柱66,000円(税込)単身の親のみを送骨するケース
2柱110,000円(税込)両親をまとめて送骨するケース
3柱154,000円(税込)祖父母・夫婦分をまとめて送る場合の目安
4柱以上柱数×44,000円が目安(要確認)墓じまいで複数の先祖の遺骨がまとまって出てきたケース

供養先によって割引率や上限柱数の条件は異なり、なかには4柱目以降は個別見積もりとしているところもあります。複数の遺骨を送る予定がある場合は、柱数の上限と割引条件を事前に確認しておくと、想定外の費用増加を防げます。

ケース別シミュレーション(3パターン)

実際にどのくらいの費用感になるのか、よくある3つのケースで試算しました。お墓の状況や家族構成が近いケースを参考にしてみてください。

ケース状況費用総額の目安
ケースA:単身高齢者自宅に1柱を安置中。子がおらず、身近な寺院への納骨を希望3万〜5万円(送骨のみ)
ケースB:遠方の墓じまい後実家のお墓(1㎡・石塔1基)を墓じまいし、2柱を送骨で供養約31万円(墓じまい198,000円+送骨パック2柱110,000円)
ケースC:兄弟で費用分担3柱(祖父母・親)をまとめて送骨し、樹木葬で供養約15万〜25万円(送骨パック3柱154,000円+樹木葬差額を想定)

ケースBのように墓じまいと送骨を同時に進める場合、墓石の撤去費用と送骨パックの費用を合算した金額が総額になります。ケースCのように複数の兄弟姉妹で費用を分担する場合は、送骨パックの合計金額をあらかじめ人数で割っておくと、あとから精算でもめにくくなります。ご自身の状況に近いケースがあれば、費用シミュレーターでより正確な目安を確認してみてください。

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送骨の受入先の探し方(寺院・NPO法人・民間業者)

送骨の受入先は、大きく分けて「寺院に直接依頼する」「NPO法人を通じて依頼する」「民間の仲介業者を利用する」の3パターンがあります。それぞれ費用感と手続きの手間、対応してもらえる範囲が異なるため、自分の状況に合った窓口を選ぶことが重要です。

依頼先ごとの比較表

依頼先費用感メリット注意点
寺院に直接依頼3万〜10万円宗派や供養方法を直接相談でき、法要の内容も確認しやすい宗派が合わないと断られることがある。窓口の対応時間が限られる場合も
NPO法人経由3万〜5万円宗旨・宗派を問わず受け入れる団体が多く、費用も抑えやすい団体によって運営体制や実績に差がある
民間の仲介業者5万〜15万円書類準備や梱包キットの手配までまとめて対応してくれる仲介手数料が供養先の費用に上乗せされる場合がある

費用を最優先するならNPO法人経由、宗派へのこだわりがあるなら寺院への直接依頼、手続きの手間を減らしたいなら民間業者への依頼が向いています。いずれの窓口を選ぶ場合も、公式サイトや電話で「宗旨・宗派不問か」「合祀までの流れ」「必要書類」の3点を確認してから申し込むと、あとから条件が合わないと分かるトラブルを防げます。複数の窓口に同時に問い合わせて比較検討しても問題ありません。むしろ、1件だけで即決せず、費用・対応スピード・担当者の説明の丁寧さを見比べたうえで選ぶことで、あとから「他ではもっと安かった」「対応が事務的だった」と後悔するリスクを減らせます。

依頼先ごとの申込みの実際の流れ

寺院に直接依頼する場合は、まず電話またはメールで送骨の受け入れ可否と宗派の条件を問い合わせ、了承が得られたら振込で費用を納め、寺院から送られてくる送骨キットに遺骨を梱包して発送する、という流れが一般的です。法要の日程は寺院側の都合に合わせて調整されるため、希望日がある場合は事前に伝えておくとよいでしょう。

NPO法人経由の場合は、まず法人のWebサイトや電話窓口から申込みを行い、必要書類(本人確認書類や改葬許可証など)を郵送またはオンラインで提出します。書類の確認が完了すると送骨キットが届き、遺骨を梱包して返送する流れです。複数の提携寺院・霊園から供養先を選べる場合もあり、地域や宗旨の希望を伝えると案内してもらえます。

民間の仲介業者に依頼する場合は、電話・LINE・フォームなどで問い合わせたあと、担当者が必要書類の準備から梱包キットの手配、供養先とのやり取りまでを代行してくれるのが特徴です。改葬許可申請が必要な場合の行政書士紹介や、墓じまいと合わせた一括見積もりに対応している業者もあり、はじめて送骨を利用する方には手間が少ない選択肢です。

受入先を選ぶ際に確認したい5項目(チェックリスト)

  • 宗旨・宗派を問わず受け入れているか(檀家になる必要がないかも合わせて確認)
  • 合祀までの個別安置期間(即日合祀か、一定期間は個別保管かで費用・取り出し可否が変わる)
  • 改葬許可証・埋葬証明書など、事前に必要な書類は何か
  • 納骨後に遺骨を取り出せるか(一度合祀すると原則として取り出せない)
  • 年間管理費など、納骨後に継続してかかる費用の有無

特に「合祀までの個別安置期間」は見落とされがちなポイントです。案内には「永代供養」とだけ書かれていても、実際には即日合祀なのか、13回忌や33回忌まで個別に安置してから合祀するのかで、あとから遺骨を分けたり取り出したりできるかが変わります。改葬先の選び方全体は改葬先の選び方でも詳しく解説しています。

送骨の流れと納骨完了までの日数

送骨は、申込みから納骨完了まで最短で1週間、改葬許可証などの書類準備に時間がかかる場合でも1か月程度が目安です。一般的な流れは次の5ステップで進みます。

申込み〜納骨完了までの5ステップ

  1. 受入先(寺院・NPO法人・仲介業者)を選び、申込みをする:宗旨・宗派や合祀までの期間を確認したうえで申し込みます
  2. 必要書類(改葬許可証や埋葬証明書など)を準備する:すでにお墓から取り出した遺骨の場合は、現在の墓地管理者から埋葬証明をもらい、市区町村役場で改葬許可申請を行います
  3. 送骨キットが届いたら、遺骨と書類を梱包する:受入先から送られてくる専用の梱包キットに、骨壺と必要書類を同梱します
  4. ゆうパックで遺骨を発送する:遺骨の配送に対応しているのはゆうパックのみで、コンビニ発送や宅配ボックスへの投函はできません
  5. 受入先で法要(読経)が行われたのち、納骨される:到着後、寺院や霊園で読経・供養が行われ、合祀墓や納骨堂に納骨されます

各ステップの日数目安

ステップ日数目安
受入先の選定・申込み1日〜1週間
必要書類の準備(改葬許可証など)1週間〜3週間
送骨キットの到着・梱包2日〜3日
発送〜到着(ゆうパック)1日〜2日
受入先での法要・納骨到着後1週間程度

書類が不要な場合(もともと自宅に安置していた遺骨、いわゆる手元供養からの送骨など)は、最短で申込みから1週間ほどで納骨が完了するケースもあります。一方、墓じまいに伴って改葬許可証が必要になる場合は、現在の墓地管理者からの埋葬証明の取得と役場での申請に合わせて1〜3週間ほど見ておくと、余裕を持って進められます。年末年始やお盆前後は寺院・霊園側の法要日程が混み合いやすく、通常より1〜2週間ほど納骨まで時間がかかることもあるため、法要の希望時期がある場合は早めに申込みを済ませておくことをおすすめします。

梱包に必要なもの一覧

用意するもの入手方法備考
送骨キット(専用の梱包箱・緩衝材)受入先から送付される受入先によっては自分で段ボールを用意する場合もある
骨壺(または収納袋)すでに手元にあるものを使用破損がないか事前に確認する
必要書類一式役場・墓地管理者・受入先から取得改葬許可証の原本を求められることが多い
申込書・同意書受入先から送付される署名・捺印のうえ同梱する
送料(ゆうパック)郵便局窓口で支払いサイズ・重さにより1,500〜2,000円程度

トラブルを避けるための確認事項

送骨は現地に行かずに手続きが完結するぶん、事前確認を怠るとあとで対応できないトラブルにつながります。発送前に必ず確認しておきたい項目をまとめました。

発送前チェックリスト

  • 改葬許可証が必要なケースかどうか(すでにお墓に埋蔵されていた遺骨を送る場合は原則必要)
  • 粉骨(遺骨を粉状にすること)が条件になっていないか(樹木葬・合祀墓の一部で条件となる場合がある)
  • 納骨後に遺骨を取り出せるか(合祀は原則不可)
  • 配送中の紛失・破損時の補償があるか(ゆうパックの基本補償額と、供養先独自の対応を確認)
  • 納骨後の年間管理費や更新料の有無
  • 親族への事前連絡(合祀後は分骨できないため、遺骨を送る前に家族・親族の同意を得ておく)

これらの項目のうち、特にトラブルに発展しやすいのが「親族への事前連絡」です。送骨は手続きが自分だけで完結してしまうため、他の親族に相談せず進めてしまい、あとから「勝手に送ってしまった」と揉めるケースが見られます。合祀してしまうと遺骨を元に戻すことはできないため、進める前に一言相談しておくことをおすすめします。

粉骨が必要になるケースと費用目安

樹木葬や海洋散骨と組み合わせる送骨、また骨壺のサイズが規定を超える場合は、事前に粉骨(遺骨を2〜3mm程度の粉末状にすること)を求められることがあります。粉骨は自分で行うものではなく、専門の粉骨業者や葬儀社に依頼するのが一般的で、費用の目安は1万〜3万円程度です。送骨の受入先によっては、粉骨をオプションとしてセットで申し込める場合もあり、その場合は個別に依頼するより割安になることがあります。粉骨が必須かどうかは受入先ごとに条件が異なるため、申込み前に確認しておくと二度手間を防げます。

改葬許可申請が必要なケース

墓じまいをしてお墓から取り出した遺骨を送骨する場合は、墓地、埋葬等に関する法律にもとづき、現在のお墓がある市区町村への改葬許可申請が必要です。申請には、現在の墓地管理者が発行する埋葬証明と、改葬先(送骨の受入先)が発行する受入証明が必要になるのが一般的です。自宅にすでに安置している遺骨(分骨や手元供養から送る場合)は、申請が不要なケースもありますが、受入先ごとに求める書類が異なるため事前確認が必須です。書類の準備が難しい場合、安心墓じまいでは提携行政書士のご紹介が可能です(ご契約・報酬は行政書士と直接となります)。

必要書類の早見表

書類名取得先費用目安備考
改葬許可申請書現在のお墓がある市区町村役場無料(自治体による)遺骨1体につき1通が基本
埋葬(埋蔵)証明書現在の墓地管理者(寺院・霊園)無料〜数千円申請書に管理者記入欄がある自治体も多い
受入証明書送骨の受入先(寺院・NPO法人・業者)無料の場合が多い改葬先が決まっていることの証明として必要
改葬許可証市区町村役場(申請後に交付)無料(自治体による)納骨時に受入先へ提出する

自治体によっては申請書の様式や手数料の有無が異なるため、実際に申請する市区町村の窓口またはWebサイトで最新の情報を確認してください。郵送での申請可否も自治体ごとに対応が分かれます。

送骨を断られる・対応していないケース

  • 宗旨・宗派が受入先と大きく異なる場合(檀家制度を前提とする寺院で特に多い)
  • 遺骨が土に還っている、骨壺が破損しているなど梱包が困難な状態の場合
  • 複数柱をまとめて送る際、受入先が定める上限柱数を超える場合
  • 必要書類(改葬許可証・埋葬証明書など)が揃わない場合

受け入れを断られた場合でも、他の宗派不問の寺院やNPO法人であれば対応できることが多くあります。1件目で断られたからとあきらめず、複数の窓口に問い合わせてみることをおすすめします。

送骨費用を安く抑える3つの工夫

  • 複数の窓口で見積もりを比較する:同じ合祀墓でも、寺院・NPO法人・民間業者で1万〜2万円ほど差が出ることがあります
  • 柱数をまとめて送る:2柱目以降の割引が設定されている供養先が多く、家族の遺骨をまとめて送ることで1柱あたりの単価を下げられます
  • 粉骨をセットにする:粉骨と送骨をセットで扱う業者では、個別に依頼するより割安になるプランが用意されていることがあります

一方で、極端に安い価格をうたう窓口の中には、あとから供養方法の変更やオプション料金で結果的に想定より高くなるケースも報告されています。見積もりを取る際は、総額に何が含まれているか(法要・永代供養料・梱包キット代・送料)を必ず書面やメールで確認しておきましょう。

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遠方のお墓の墓じまいと送骨をセットで進める方法

実家が遠方にある、あるいは相続したお墓が別の都道府県にあるといった場合、墓じまいと送骨をセットで進めると現地訪問の回数を大きく減らせます。通常、墓じまいだけでも「立ち会いのための帰省」「閉眼供養への立ち会い」「撤去後の確認」で複数回の訪問が発生しがちですが、送骨まで一括で依頼すれば、書類のやり取りと最終確認だけで完結させられます。

安心墓じまいの小区画プラン(198,000円・税込、1㎡まで・石塔1基)は、遺骨の取り出しから撤去・整地・写真付きの完了報告書までを一式で対応し、追加費用はありません。これに送骨パック(66,000円・税込、1柱から。2柱目以降+44,000円)を組み合わせることで、現地に行かずに墓じまいから新しい供養先への納骨まで完結できます。

遠方墓じまい×送骨のセット費用目安

項目費用目安備考
墓じまい(小区画プラン)198,000円(税込)〜1㎡まで・石塔1基・追加費用なし
送骨パック66,000円(税込)〜1柱から。2柱目以降+44,000円
閉眼供養のお布施3万〜5万円寺院・宗派により異なる(当社以外の費用)
離檀料3万〜20万円程度寺院墓地のみ。金額は寺院次第

お支払いは着手金(半額)と工事完成報告後の残額(半額)の2回払いで、追加請求はありません。現地への立ち会いが難しい場合も、写真付きの完了報告書で撤去後の状況を確認いただけます。区画が2㎡を超える場合や石塔が複数ある場合は、墓じまい基本プラン(298,000円・税込、2㎡まで)や1㎡ごとの追加料金が適用されるため、お墓の広さがわからない場合は事前に写真で確認するとスムーズです。墓じまい全体の流れは墓じまいの流れ、費用の詳しい内訳は墓じまいの費用相場でも解説しています。

たとえば、東京在住の方が地方の実家のお墓(1㎡・石塔1基)を墓じまいし、両親の遺骨2柱を送骨で永代供養する場合、費用の目安は墓じまい198,000円+送骨パック110,000円で合計約31万円、閉眼供養のお布施を含めても35万円前後に収まります。現地への訪問は、生前に一度お墓の状態を確認する程度で済み、工事や供養先とのやり取りはすべて写真・書類・電話で完結させられます。何度も帰省する時間や交通費を考えると、代行サービスを利用したほうがトータルの負担を抑えられるケースが多くなっています。

自分で手配する場合と代行に任せる場合の比較

自分で手配する代行サービスに任せる
費用個別に手配する分、総額を抑えやすい手数料が上乗せされるが総額は事前に確定
手間受入先選び・書類準備・業者手配をすべて自分で行う窓口が一本化され、進捗確認だけで済む
現地訪問撤去業者・墓地管理者とのやり取りで訪問が必要になりやすい写真報告で完結でき、訪問回数を最小限にできる
向いている人時間に余裕があり、近隣に住んでいる人遠方に住んでいる、仕事や介護で時間が取りにくい人

どちらが良いという単純な優劣はなく、時間的な余裕と現地との距離によって向き不向きが分かれます。特に遠方の場合、業者選びから見積もり取得、書類のやり取りまでを一つひとつ自分で行うと、想像以上に時間と手間がかかることが少なくありません。

よくある質問

Q. 送骨は宅配便やレターパックでも送れますか?

遺骨の配送に対応しているのは日本郵便のゆうパックのみです。ヤマト運輸や佐川急便、レターパックでは遺骨の配送を受け付けていません。詳しい梱包方法はゆうパックで送骨する方法をご覧ください。

Q. 送骨した遺骨はあとで取り出せますか?

合祀墓に納骨した場合、他の遺骨と混ざるため原則として取り出せません。将来的に取り出す可能性がある場合は、一定期間は個別に安置してもらえるプランを選ぶ必要があります。申込み前に受入先へ確認しておきましょう。

Q. 送骨は違法ではないのですか?

送骨自体は法律で禁止されている行為ではありません。ただし、すでにお墓に埋蔵されていた遺骨を送る場合は、墓地、埋葬等に関する法律にもとづく改葬許可が必要です。無許可での埋葬・収蔵は法律違反となるため、必要書類は必ず揃えてください。

Q. ペットの遺骨も送骨できますか?

人の遺骨とは異なり、ペットの埋葬には墓地、埋葬等に関する法律の規定が適用されません。ペット霊園によっては送骨を受け付けている場合がありますが、対応の可否は施設ごとに異なるため個別に確認が必要です。

Q. 骨壺のサイズが大きい場合でも送れますか?

関西地方などで使われる大きめの骨壺(7寸・8寸サイズ)は、ゆうパックの規定サイズを超える場合があります。事前に受入先や郵便局へサイズを伝え、対応可能な梱包箱を用意してもらう必要があります。骨壺が大きい場合、事前に粉骨してサイズを小さくしてから送る方法もあります。

Q. 改葬許可証はどこでもらえますか?

現在お墓がある市区町村の役場(戸籍・住民課や環境衛生課など、担当部署は自治体により異なります)で申請し、交付を受けます。申請時には、現在の墓地管理者による埋葬証明と、送骨の受入先による受入証明が必要になるのが一般的です。窓口の担当部署がわからない場合は、役場の代表電話で「改葬許可申請」と伝えれば案内してもらえます。

Q. 送骨の費用は誰が負担するのが一般的ですか?

法律上の決まりはなく、お墓の承継者(祭祀承継者)が負担するのが一般的です。ただし、兄弟姉妹や親族で分担するケースも多く見られます。複数柱をまとめて送骨する場合は、柱数に応じて費用を人数で割ると精算しやすくなります。

Q. 申込みから発送までの間、遺骨はどこに保管しておけばよいですか?

受入先から送骨キットが届くまでは、自宅の直射日光や湿気を避けた場所で保管しておけば問題ありません。骨壺を桐箱や風呂敷に包んで保管すると、湿気や破損から守りやすくなります。長期間保管する場合は、湿気による骨壺内部のカビを防ぐため、定期的に状態を確認することをおすすめします。

まとめ

送骨は、ゆうパックで遺骨を郵送し、そのまま納骨まで完了できる供養方法です。費用相場は合祀墓で3万〜5万円、個別安置なら10万〜20万円が目安で、依頼先は寺院・NPO法人・民間仲介業者の3パターンがあります。申込みから納骨完了までは最短1週間、改葬許可証が必要な場合でも1か月程度が目安です。

遠方のお墓を墓じまいしたうえで送骨まで進めたい場合は、現地訪問なしで一式を任せられる代行サービスの利用が負担を大きく減らします。安心墓じまいでは、小区画プラン198,000円(税込)〜に送骨パック66,000円(税込)〜を組み合わせ、改葬許可の書類確認から新しい供養先への納骨まで一括でサポートしています。お支払いは着手金と完成後の残額払いの2回で、追加請求はありません。

送骨は現地に行かずに手続きを完結できる便利な方法ですが、いったん合祀すると遺骨を元に戻せない点や、受入先ごとに条件が異なる点を踏まえ、事前確認とご家族・ご親族への相談を済ませたうえで進めることが、あとから後悔しないための一番の近道です。無料相談はお電話(10:00〜18:00、土日祝休み)のほか、フォーム・LINEなら24時間受け付けています。お気軽にご相談ください。

参考文献

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この記事の監修者

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

監修者プロフィールの詳細

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理
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この記事を書いた人

資格:終活カウンセラー。安心墓じまい 相談窓口責任者。幼少期の祖父母との温かい思い出を原点に、「誰もが迷わず、安心して終活を終えられる社会」を目指して、墓じまいから実家じまいまで終活全般の相談窓口を務める。ライフワークとしてYouTubeで高齢者の方々への人生インタビューを続け、シニア世代の本音に寄り添うカウンセリングを最も得意とする。記事は自治体・厚生労働省などの公的一次情報にもとづき、編集部とともに執筆・確認。

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