
久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号
東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →
監修者プロフィールの詳細
■経歴
- 1966年鹿児島県生まれ
- 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
- 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
- 2013年司法書士試験合格
- 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
- 2017年司法書士法人コスモ退職
- 2018年事務所開設
- 2021年司法書士法人設立
■得意領域
- 相続登記・相続手続き
- 改葬・墓じまいの手続き
- 相続放棄
- 簡易裁判所の訴訟代理
「遺骨を処分してくれる業者を探しているが、どこまでが合法なのか分からない」——そう感じている方に、まず結論をお伝えします。遺骨は法律上、単純に「処分」できるものではありません。必ず「改葬」または「供養」という形で、遺骨を次の行き先(散骨海域・合祀墓・永代供養墓など)へ適法に納める必要があります。業者を選ぶ際に最も重要なのは料金の安さではなく、①改葬許可・墓地経営許可の有無、②供養先が実在し確認できるか、③契約内容が書面で明示されているかの3点です。この記事では、違法業者に依頼してしまうリスクと、正しい業者の見分け方を、法律の根拠・料金相場・チェックリスト・ケース別の対処法まで具体的に解説します。実際に確認すべきポイントは印刷して使えるチェックリストにまとめていますので、業者への問い合わせ時にそのまま活用してください。
遺骨処分の業者を探すことになる主なタイミング
「遺骨処分 業者」と検索する方の状況は、主に次の4パターンに分かれます。自分がどれに当てはまるかを先に把握しておくと、必要な手続きと相場感がつかみやすくなります。
- 実家の片付け・遺品整理中に、手元供養されていた遺骨が見つかった
- お墓の承継者がおらず、墓じまいをして遺骨を新しい供養先に移したい
- 納骨堂の契約期間が終了し、遺骨の次の行き先を決める必要がある
- 自宅で手元供養を続けてきたが、高齢や体調の変化で管理が難しくなった
いずれのケースでも共通するのは、遺骨を「捨てる」のではなく「次の供養先に納める」という視点で業者を探す必要がある点です。
遺骨は「処分」できるのか?法律上の位置づけ
結論として、遺骨を単純に「捨てる・処分する」ことは法律上認められていません。遺骨を粗末に扱った場合、刑法上の「死体損壊等罪」に問われる可能性があります。業者に依頼する場合も、その業者が「改葬」または「供養」という適法な形で遺骨を扱っているかを必ず確認する必要があります。逆に言えば、法律のどこにも「遺骨は自由に処分してよい」という規定はなく、遺骨を受け取った業者・遺族の双方に、次の行き先まで責任をもって納める義務があると理解しておくことが大切です。
遺骨を粗末に扱うと「死体損壊等罪」に該当する(刑法190条)
刑法190条は「死体、遺骨、遺髪又は棺内に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の拘禁刑に処する」と定めています。つまり遺骨を山林や河川、ごみ集積所などに無断で放置・投棄する行為は、依頼した本人だけでなく、実行した業者も刑事罰の対象になり得ます。「格安で引き取ります」「無料回収」とだけ謳い、その先の供養方法を明示しない業者には特に注意が必要です。遺骨は法律上「物」として扱われますが、通常の廃棄物とは異なる特別な保護の対象であり、一般的な不用品回収業者や廃品回収業者が適法に扱えるものではありません。
お墓から取り出す場合は「改葬許可」が必要(墓地埋葬法4条・14条)
すでにお墓に納骨されている遺骨を取り出して別の場所に移す場合は「改葬」にあたり、墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)第4条・第14条により、市区町村長が発行する改葬許可証が必要です。無許可のまま遺骨を移動させることはできません。業者に依頼する際は、改葬許可申請を誰が行うのか(本人か、提携する行政書士か)を契約前に明確にしておきましょう。改葬許可証は遺骨1体につき1通必要で、申請書には現在の墓地管理者による埋蔵証明と、改葬先が決まっていることを示す受入証明書の添付が求められるのが一般的です。
散骨は「節度をもって行う限り」違法ではないが自治体条例に注意
手元にある遺骨を散骨する場合、法務省は1991年に「節度をもって行われる限り、刑法190条に規定される遺骨遺棄罪には当たらない」との見解を示しています。ただし、海洋散骨・山林散骨とも「節度」の範囲は明文化されておらず、市街地や漁場に近い海域、水源地周辺での散骨を禁止・規制する条例を定める自治体も増えています。散骨業者を選ぶ際は、粉骨(2mm以下への微粉砕)を行っているか、散骨予定海域が漁業関係者と調整済みかを確認しましょう。粉骨されていない遺骨をそのまま撒く行為は「節度を欠く」と判断されるリスクが高く、避けるべきです。
遺骨の取り扱いに関わる法律の早見表
遺骨処分の業者選びで押さえておきたい法律を一覧にまとめました。業者と話す際、この4つの法律のどれに基づいた対応かを意識すると、適法性を判断しやすくなります。
| 法律 | 関係する条文 | 内容 |
|---|---|---|
| 刑法 | 第190条 | 遺骨の損壊・遺棄・領得は3年以下の拘禁刑 |
| 墓地、埋葬等に関する法律 | 第4条・第14条 | 改葬(遺骨の移動)には市区町村長の許可が必要 |
| 墓地、埋葬等に関する法律 | 第10条 | 墓地・納骨堂の経営には都道府県知事等の許可が必要 |
| 行政書士法 | 第1条の2 | 官公署に提出する書類の作成は行政書士の業務 |
特に改葬許可(第4条・第14条)と墓地経営許可(第10条)は、業者選びの適法性を確認するうえでの土台となる制度です。業者がこれらの制度をどう説明するかで、適法な運用をしているかどうかがある程度判断できます。
引き取り手のない遺骨・自治体が保管しているケース
身寄りがない方が亡くなり、遺骨の引き取り手が見つからない場合、遺骨はまず市区町村が一定期間保管し、その後、無縁仏として合祀されるのが一般的な流れです。親族が後から名乗り出て引き取りを希望する場合は、遺骨を保管している自治体の担当窓口(多くは福祉担当課や環境衛生担当課)に確認する必要があります。民間の「遺骨処分業者」がこうした自治体保管の遺骨を扱うことはできず、この点でも「業者に頼めば何でも処分できる」という誤解には注意が必要です。
遺骨処分を代行できる業者の適法な形態
遺骨を引き取る業者が適法に営業できるのは、次の3つの形態のいずれかに限られます。いずれも「処分」ではなく「供養」または「改葬」として遺骨を次の行き先に納めることが前提です。逆に、この3形態のいずれにも当てはまらない「引き取ったら終わり」という業者は、遺骨の行き先が不明なまま放置・投棄されるリスクを抱えていると考えるべきです。
1. 散骨代行(自然葬)
遺骨を粉骨したうえで海洋や山林に撒く方法です。散骨自体を行う業者に法律上の免許は存在しませんが、実際に散骨した場所・日時の証明書(散骨証明書)を発行できるかが、実在性を見極める目安になります。証明書を発行しない、または散骨の様子を確認できない業者は避けましょう。代行散骨(業者のみで実施)と乗船散骨(遺族が同乗)でプランが分かれるのが一般的です。
2. 送骨(合祀墓・永代供養墓への納骨)
遺骨を郵送(ゆうパック)で送り、寺院や霊園が管理する合祀墓・永代供養墓に納骨してもらう方法です。この受け入れ先は「墓地経営許可」(墓地埋葬法10条)を持つ宗教法人・公益法人・地方公共団体である必要があります。送骨業者が仲介する場合も、最終的な納骨先の寺院・霊園名を必ず開示してもらい、名称や所在地を自分でも検索して実在を確認しましょう。納骨後に法要への参加や墓参りができるかどうかも、事前に確認しておきたいポイントです。
3. 墓じまい(改葬)に伴う遺骨の移動
既存のお墓を撤去し、遺骨を別の供養先へ移す方法です。墓石の撤去工事、閉眼供養、改葬許可申請、新しい供養先への納骨までを一括して扱う業者が多く、いわゆる「墓じまい代行」と呼ばれます。改葬許可申請そのものは行政書士の独占業務(行政書士法1条の2)にあたるため、業者が申請書類の作成まで代行することはできません。適法な業者は「提携する行政書士をご紹介します(ご契約・報酬は行政書士と直接)」という形を取ります。
「遺骨も引き取ります」という不用品回収業者に注意
遺品整理や実家の片付けを依頼した際に、不用品回収業者から「仏壇と一緒に遺骨も引き取れます」と言われるケースがあります。しかし、一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可は、遺骨の適法な取り扱いを保証するものではありません。遺骨は前述のとおり「改葬」または「供養」という形でのみ次の行き先に納めることができ、遺品整理業者が供養先を持たないまま引き取った場合、その後の行き先が不透明になりがちです。仏壇の処分(閉眼供養を経たうえでのお焚き上げなど)とは別物として扱い、遺骨は必ず供養先を開示できる専門の業者・寺院・霊園に依頼しましょう。
遺品整理業者・不用品回収業者との役割の違い
| 業者の種類 | 扱える範囲 | 遺骨の取り扱い |
|---|---|---|
| 遺品整理業者・不用品回収業者 | 家財・仏壇・生活用品の片付けと処分 | 遺骨単体の適法な供養先を持たないことが多い |
| 散骨・送骨専門業者 | 遺骨の粉骨・散骨・合祀墓への納骨 | 供養先(散骨海域・合祀墓)を開示できる |
| 墓じまい代行業者 | 墓石撤去・改葬許可の紹介・供養先の手配 | 改葬許可を得たうえで供養先へ移す |
実家の片付けで遺骨が見つかった場合も、まずは遺品整理と切り分けて、供養先を開示できる専門業者に個別に相談することをおすすめします。
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違法業者の見分け方|印刷して使えるチェックリスト
遺骨を預ける前に、以下の8項目を確認してください。1つでも「いいえ」がある場合は、契約を見送るか、追加で説明を求めることをおすすめします。印刷して、実際の見積もり時にチェックしながら使うことができます。
- □ 供養先(散骨場所・合祀墓・永代供養墓・納骨堂)の名称と所在地を書面またはWebサイトで確認できる
- □ 供養先の墓地経営許可(宗教法人・公益法人等による運営)を電話や公式サイトで裏付けできる
- □ 改葬許可申請が必要な場合、「行政書士への紹介」である旨が明記され、業者自身が代行を謳っていない
- □ 料金の総額・内訳(お布施・離檀料・撤去費・送料など)が契約前に書面で提示される
- □ 散骨の場合、散骨証明書(実施日・場所を記載)の発行に対応している
- □ 会社名・所在地・固定電話番号・代表者名が明記され、実在を確認できる(携帯電話番号のみの記載は要注意)
- □ 見積書・契約書・領収書が書面(PDF・郵送含む)で発行される
- □ 「即日」「全国一律◯円」だけを強調し、供養方法や行き先の説明がない広告ではない
特に注意したいのが「即日引き取り」「全国どこでも格安1万円〜」といった広告のみで、供養先の情報を一切開示しない業者です。遺骨を受け取った後の行き先が追跡できない状態は、遺骨遺棄のリスクを利用者自身が負うことになります。少しでも不安を感じたら、その場で契約せず、供養先の実在確認が取れてから依頼するようにしましょう。
遺骨処分・供養代行の料金相場
遺骨の供養方法によって、相場は数万円から百万円超まで大きく異なります。極端に相場から外れた安さの場合、供養先が実在しない、または適切な処理がされない可能性を疑いましょう。
| 供養方法 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 送骨(合祀墓への納骨) | 2万〜5万円 | 粉骨・郵送費込みが一般的 |
| 自然葬(散骨代行) | 3万〜10万円 | 粉骨費・散骨証明書の発行込み |
| 乗船して行う海洋散骨 | 10万〜30万円 | 遺族が同乗して見送るプラン |
| 永代供養墓・樹木葬 | 10万〜80万円 | 継承者不要。個別安置期間で価格差あり |
| 納骨堂 | 20万〜100万円 | 屋内で天候に左右されず参拝できる |
| 墓じまい一式(改葬・撤去込み) | 19.8万円〜 | 墓石撤去・閉眼供養・改葬手続きの紹介を含む定額プランの例 |
安心墓じまいの基本プランは198,000円(税込)からで、追加費用は発生しません。お支払いは着手金と、作業完了後の残額払いの2回に分かれます。詳しい内訳は料金プランをご覧ください。
供養方法別のメリット・デメリット比較
| 方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 送骨・合祀 | 費用が最も安い。手続きが簡単 | 一度合祀すると遺骨を個別に取り出せない |
| 散骨 | お墓の維持費がかからない | 手元に「お参りする場所」が残らない |
| 永代供養墓・納骨堂 | 個別または一定期間の安置ができる | 合祀墓より費用が高くなりやすい |
| 墓じまい一式代行 | 撤去から改葬先の案内まで一括で進む | 墓石撤去費が別途かかるため総額はやや高め |
比較の詳細や改葬先の選び方は改葬先の選び方でも解説しています。
格安業者による不法投棄・トラブルのリスク
「遺骨を無料または格安で引き取ります」とうたう業者の中には、実際には決められた供養先に納めず、山林への放置や不法投棄に至るケースが問題視されています。こうした行為が発覚した場合、業者は刑法190条の死体損壊等罪(遺骨遺棄)に問われる可能性があります。依頼した遺族側も、供養先を確認しなかったことで精神的な負担を負うことになりかねません。遺骨は依頼した時点で手元を離れてしまうため、後から行き先を追跡することが難しく、トラブルに気づくのが遅れやすい点にも注意が必要です。
なぜ「安さ」だけで選ぶと危険なのか
適法に供養先へ納骨する場合、粉骨・郵送・受け入れ先への管理費など最低限のコストが発生します。相場から極端に外れた価格(例:全国一律で送料込み数千円など)を提示する業者は、供養先を確保せずに遺骨を保管・放置している可能性を否定できません。料金の内訳を尋ねたときに、供養先の情報とセットで説明できるかどうかが、適正な業者かどうかの分かれ目です。
トラブルを避けるために確認すべきポイント
- 引き取り後、いつ・どこに納骨(散骨)されたかの報告を受けられるか事前に確認する
- 供養先の寺院・霊園名が開示されたら、電話で在籍・受け入れの事実を自分でも確認する
- 「全て一任」ではなく、進捗を写真や書面で共有してもらえる業者を選ぶ
- 契約書・領収書を必ず受け取り、業者名・所在地・連絡先を保管しておく
- 不安な点があれば、契約前に消費生活センターや自治体の窓口にも相談する
遺骨を「安さ」だけで業者に託すのではなく、供養先が実在し、行き着く先まで追跡できることを重視してください。
あなたの場合はどうする?ケース別シミュレーション
ケース1:自宅に手元供養していた遺骨1体を供養先に納めたい
すでに火葬・分骨済みで、お墓に納骨されていない場合は改葬許可が不要なケースが一般的です(自治体により扱いが異なるため要確認)。送骨または合祀墓への直接納骨が最短で、費用は2万〜5万円程度が目安です。供養先の寺院・霊園名を開示してもらい、納骨後に証明書や写真での報告を受けられる業者を選びましょう。
ケース2:墓じまいで複数体の遺骨が出てきた
改葬許可申請が必須で、遺骨1体につき申請書1通が必要です。書類作成は提携行政書士のご紹介(ご契約・報酬は行政書士と直接)という形で対応する業者を選び、撤去工事・閉眼供養・新しい供養先の手配までを一括で把握できる契約にしましょう。費用は198,000円〜が目安で、遺骨の体数や改葬先によって加算があります。
ケース3:遠方に住んでいて立ち会いが難しい
現地に行けない場合でも、改葬許可申請は郵送での提出に対応する自治体が多く、墓石撤去や納骨の様子を写真報告で確認できる業者であれば依頼可能です。契約前に「立ち会いなしでの対応実績」と「報告方法(写真・電話・書面のいずれか)」を確認しておきましょう。
ケース4:身寄りがなく、将来の管理者がいない遺骨を今のうちに整理したい
継承者を必要としない合祀墓・永代供養墓への納骨が選択肢になります。生前に本人が申し込むことも可能で、将来の管理負担を親族に残さずに済みます。契約時に、自分の死後に誰が手続きを引き継ぐかも取り決めておくと安心です。
お墓の広さや場所から、費用の目安がわかります。
かんたんな質問に答えるだけで、墓じまいの費用イメージがすぐに確認できます。匿名・無料でご利用いただけるシミュレーターをご用意しました。
無料費用シミュレーターを試す→自分で手続きする場合と業者に依頼する場合の比較
改葬許可申請や供養先探しは、自分で行うことも可能です。時間や労力、費用感の違いを比較しておきましょう。
| 項目 | 自分で手続き | 業者に依頼 |
|---|---|---|
| 改葬許可申請 | 自分で窓口・郵送対応(費用はほぼ無料) | 提携行政書士のご紹介(報酬目安3万円〜、行政書士と直接契約) |
| 供養先探し | 寺院・霊園に個別連絡し比較する手間がかかる | 複数の供養先候補から提案を受けられる |
| 墓石撤去 | 石材店を自分で手配 | 提携業者の手配込みで一括依頼できる |
| かかる時間 | 書類収集・連絡調整におおむね1〜2ヶ月 | 相談から完了まで最短数週間で進むことが多い |
時間に余裕があり、費用を抑えたい場合は自分で手続きする選択肢もあります。一方で、平日の役所対応や複数業者との連絡調整が難しい場合は、供養先を開示できる業者に一括で依頼したほうが負担は軽くなります。仕事や介護で平日に時間が取れない方、遠方に住んでいて何度も現地に足を運べない方ほど、一括依頼のメリットは大きくなります。
安心して任せられる業者の3条件
遺骨の供養・改葬を依頼する業者選びで確認したい条件を3つにまとめました。
- 供養先を開示できる:合祀墓・永代供養墓・散骨海域の名称や所在地を契約前に明示できるか
- 料金が総額表示・追加費用なし:着手金と残額払いの2回払いで、後から追加請求が発生しない設計か
- 行政書士の紹介体制がある:改葬許可申請が必要な場合、「代行」ではなく提携行政書士のご紹介(ご契約・報酬は行政書士と直接)という適法な体制を取っているか
安心墓じまいでは、墓石撤去から閉眼供養、改葬先のご案内までを198,000円(税込)からの定額プランで承っています。改葬許可申請が必要な場合は、提携行政書士をご紹介します(ご契約・報酬は行政書士様と直接となります)。お支払いは着手金と、作業完了後の残額払いのみで、追加請求は一切ありません。
相談から契約までに必ず確認したい5つの質問
電話やメールでの無料相談時に、次の5つを質問してみてください。回答が具体的で、供養先や許可の根拠まで説明できる業者であれば、安心して任せられる可能性が高いといえます。
- 「遺骨は最終的にどこの、何という施設・海域に納められますか」
- 「その供養先の運営者(宗教法人名など)を教えてもらえますか」
- 「改葬許可申請が必要な場合、誰が申請書を作成しますか」
- 「見積もりの総額に含まれない追加費用はありますか」
- 「納骨・散骨が完了したことを、どのような形で報告してもらえますか」
これらの質問にその場で明確に答えられない業者、あるいは「お任せください」とだけ繰り返す業者は、契約を急がず、他社にも同じ質問をして比較することをおすすめします。
依頼から納骨完了までの流れ
適法な業者に依頼する場合、一般的には次のような流れで進みます。
- 無料相談:遺骨の状況(手元供養・墓じまい等)と希望する供養方法を伝える
- 供養先の提示:合祀墓・散骨海域など、具体的な行き先と料金の総額を確認する
- 契約:見積書・契約書を書面で受け取る
- (改葬の場合)改葬許可申請:提携行政書士のご紹介を受け、許可証を取得する
- 供養の実施:散骨・納骨の実施後、証明書や報告を受け取る
遺品整理を頼むときも、不用品回収業者とのトラブルが起きやすくなっています。手口と見分け方は遺品整理の悪徳業者の見分け方(姉妹サイト「安心実家じまい」)をご覧ください。
よくある質問
Q. 遺骨を勝手に処分すると罪になりますか?
はい。遺骨をごみとして廃棄したり、無断で山林・河川に放置したりする行為は、刑法190条の死体損壊等罪(遺骨遺棄)に該当する可能性があります。必ず改葬許可を得たうえで、供養先へ納める形を取ってください。
Q. 遺骨処分の業者に「処分費」として遺骨を渡してよいですか?
「処分」という言葉のみで供養先を開示しない業者への引き渡しは避けてください。遺骨は必ず「改葬」または「供養」の形で次の行き先に納められる必要があり、行き先が確認できない依頼は遺骨遺棄のリスクを伴います。
Q. お墓から取り出さず、遺骨の一部だけを処分できますか?
遺骨の一部のみを取り出して改葬する場合も、改葬許可申請の対象となるかは自治体・墓地管理者によって扱いが異なります。現在お墓がある自治体の窓口、または墓地管理者に個別に確認することをおすすめします。
Q. 行政書士に依頼せず、自分で改葬許可申請はできますか?
可能です。改葬許可申請は本人が窓口や郵送で行うこともできます。書類収集の時間が取れない場合に、提携行政書士をご紹介するサービスを利用する方法もあります(ご契約・報酬は行政書士と直接となります)。
Q. 見積もりだけを比較して、業者を後で決めることはできますか?
可能です。複数社から供養先・料金総額の提示を受けたうえで比較検討することをおすすめします。その場での即決を強く迫る業者は避け、書面での見積もりを持ち帰って検討できるかも確認しましょう。
Q. 引き取り手のない遺骨も業者に依頼できますか?
自治体が保管している無縁仏の遺骨は、民間の業者が直接引き取ることはできません。まずは遺骨を保管している市区町村の窓口(福祉担当課など)に、引き取りの可否を確認してください。手元にある遺骨(すでに引き取り済みのもの)であれば、通常どおり送骨や合祀への依頼が可能です。
Q. 遺骨処分の業者と遺品整理業者は同じですか?
異なります。遺品整理業者は家財や仏壇の片付けを専門とし、遺骨単体の適法な供養先を持たないことが多いです。遺骨は改葬・供養の専門知識を持つ業者、または寺院・霊園に個別に依頼することをおすすめします。
Q. 業者に依頼せず、寺院や霊園に直接相談することもできますか?
可能です。菩提寺がある場合はまず住職に相談し、なければ近隣の寺院・霊園に直接、合祀墓や永代供養墓への受け入れが可能かを問い合わせる方法もあります。業者を介さない分、仲介費用を抑えられる一方、複数の候補を比較する手間は自分で担うことになります。
遺骨処分にまつわるよくある誤解
業者選びを誤らないために、よくある誤解を整理しておきます。
誤解1:「処分」と名がつく業者ならどこでも合法
「遺骨処分」「遺骨回収」という言葉を使っている業者が、すべて適法に供養先を持っているとは限りません。名称ではなく、供養先の開示・許可の裏付けができるかで判断してください。
誤解2:自分の家の敷地内なら遺骨を埋めてよい
墓地埋葬法上、墓地として許可を受けていない土地に遺骨を埋葬することはできません。自宅の庭や畑に埋める行為は違法となる可能性が高く、手元供養として骨壺のまま自宅に安置する(埋めない)のとは扱いが異なります。
誤解3:料金が明示されていれば安心
料金表があっても、供養先や許可の裏付けがなければ安心材料にはなりません。料金の透明性と、供養先・許可の透明性はセットで確認する必要があります。
誤解4:一度依頼したら取り消せない
契約前であれば、他社との比較や条件変更の相談は可能です。契約後のキャンセル規定は業者によって異なるため、契約前にキャンセルポリシーも確認しておくと安心です。
供養先の実在確認、具体的にはどう調べる?
「供養先を確認する」と言われても、具体的に何をすればいいか分かりにくいと思います。次の3ステップで、多くの場合は実在を確認できます。
- 名称・所在地を書面で受け取る:業者からメールや契約書で、供養先(寺院名・霊園名・散骨海域)を正式名称で提示してもらう
- 公式サイトや地図アプリで検索する:名称と所在地を検索し、実在する施設か、宗教法人・公益法人として活動しているかを確認する
- 電話で直接問い合わせる:寺院・霊園の代表電話に連絡し、「◯◯という業者から紹介を受けているが、そちらで供養を受け入れているか」を確認する
この3ステップに10〜15分程度の手間をかけるだけで、供養先が実在しない、または業者が虚偽の情報を伝えているといったリスクの多くを事前に避けることができます。
口コミ・評判を確認するときの注意点
業者選びの参考にインターネット上の口コミを確認する方も多いと思いますが、遺骨や供養に関する口コミは投稿数自体が少なく、極端に良い評価・悪い評価のどちらかに偏りやすい傾向があります。口コミの件数や、投稿内容が具体的か(供養先の名前や手続きの流れに触れているか)を見て、抽象的な高評価だけが並んでいる場合は参考程度にとどめましょう。可能であれば、電話で直接問い合わせて、供養先や許可について前述のチェックリストの内容を確認することが、最も確実な見極め方法です。
用語の整理:処分・供養・改葬・散骨の違い
本記事で使う用語を整理しておきます。検索や業者との会話で混同しやすい言葉です。
- 処分:法律上の正式な用語ではなく、一般的に「遺骨をなくす・手放す」ことを指して使われる俗称。この言葉だけで依頼先を判断すると、違法業者を見分けにくくなる
- 供養:遺骨を弔い、次の行き先(合祀墓・散骨など)に納める行為全般を指す
- 改葬:すでにお墓に納骨されている遺骨を、別の場所(新しいお墓・合祀墓など)に移すこと。墓地埋葬法上の許可が必要
- 散骨:遺骨を粉骨したうえで、海洋や山林に撒く自然葬の一種
「処分」という言葉で検索・相談する場合も、実際に依頼する内容は「供養」または「改葬」であることを意識すると、業者との会話がスムーズになります。
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まとめ
遺骨は法律上「処分」できるものではなく、改葬許可や墓地経営許可に基づいた「供養」「改葬」という形で次の行き先に納める必要があります。業者を選ぶ際は、料金の安さだけで判断せず、①供養先の実在確認、②改葬許可申請の適法な取り扱い(行政書士のご紹介)、③総額表示と追加費用なしの3点を確認してください。特に、供養先の名称・所在地を電話で自分でも裏付けるひと手間が、格安業者による不法投棄トラブルを避ける最も確実な方法です。安心墓じまいでは198,000円(税込)からの定額プランで、供養先の開示と適法な手続きのご案内までサポートしています。無料相談はお電話(10:00〜18:00、土日祝休み)のほか、フォーム・LINEなら24時間受け付けています。
参考文献
墓じまいの費用、いくらかかる?
お墓の場所とお写真がわかれば、その場で概算をお伝えします。
ご相談・お見積りは無料です。
無理な勧誘は一切ありません。安心してご利用ください。
この記事の監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号
東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →
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■経歴
- 1966年鹿児島県生まれ
- 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
- 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
- 2013年司法書士試験合格
- 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
- 2017年司法書士法人コスモ退職
- 2018年事務所開設
- 2021年司法書士法人設立
■得意領域
- 相続登記・相続手続き
- 改葬・墓じまいの手続き
- 相続放棄
- 簡易裁判所の訴訟代理

