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墓の管理費未払いのまま墓じまいできる?対処法

最終更新日:2026年10月7日|監修(法務):司法書士・行政書士 久留慎一郎|作成:安心墓じまい事務局(相談窓口責任者 田所)

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

監修者プロフィールの詳細

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

お墓の管理費(年間管理料)を長期間払っていない場合でも、結論として墓じまいは可能です。ただし、多くの霊園・寺院では「滞納分の精算」が改葬手続きを進める前提条件になっています。未払いのまま放置すると、最終的には無縁墳墓として扱われ、墓地の使用者や縁故者の意思にかかわらずお墓が撤去・合祀されてしまうこともあります。本記事では、管理費未払いを放置した場合に起こる具体的な流れ、滞納分の精算交渉の進め方、寺院・公営・民営それぞれの対応の違い、墓じまいと同時に清算する手順を、一次情報をもとに解説します。

目次

お墓の管理費とは?何に使われるお金か

管理費(年間管理料)は、霊園・墓地の共用部分(通路・水道・トイレなどの設備、植栽や外周の清掃)を維持するための費用で、墓地使用者が毎年(または一定期間ごとに)納めるものです。年間管理費の目安は、公営霊園で2千〜1万円程度、民営霊園で5千〜1万5千円程度、寺院墓地で1万〜2万円程度です。個々の墓石の修繕費用とは別に発生する費用であり、使用者が墓地を使い続ける限り継続して支払う必要があります。管理費を滞納すると、まず督促が行われ、それでも支払われない状態が続くと、最終的にはお墓の使用権そのものに影響が及びます。

管理費未払いを放置するとどうなる?無縁墓・撤去までの流れ

結論から言うと、管理費の未払いを何年も放置すると、最終的にはお墓が「無縁墳墓(無縁墓)」として扱われ、墓地管理者によって強制的に撤去・合祀される可能性があります。ただし、いきなり撤去されるわけではなく、法律で定められた督促・公告の手続きを経る必要があります。

未納期間ごとの一般的な対応(催促状→連絡不能の確認→無縁墳墓の認定)

管理費の未納が始まると、多くの霊園・寺院では次のような段階を踏みます。滞納年数の基準は墓地の使用規則によって異なり、目安として1〜3年程度の未納が続くと督促が本格化し、連絡が取れない状態が続くと無縁墳墓の手続きに移行するケースが一般的です。

段階 目安の時期 内容
1. 督促 未納1年目〜 管理者から使用者・縁故者宛に督促状(はがき・書面)が送付される
2. 連絡不能の確認 未納が数年継続 電話・郵便での連絡が取れず、住所不明・宛先不明で返送される状態が続く
3. 無縁墳墓の認定手続き 連絡不能が確認された後 官報への掲載+現地の見やすい場所への立札設置により、縁故者に1年以内の申し出を促す公告を行う
4. 改葬許可・撤去 公告期間(1年)満了後 市区町村長の改葬許可を得たうえで遺骨を取り出し、合祀墓等に改葬。墓石は撤去される

官報掲載+立札1年間の公告が法律上の要件(墓地埋葬法施行規則)

無縁墳墓として改葬するには、墓地管理者が独断で撤去できるわけではなく、「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第3条に基づく手続きが必要です。具体的には、死亡者の本籍・氏名、墓地使用者、死亡者の縁故者に対して1年以内に申し出るよう官報に掲載し、かつ墓地の見やすい場所に設置した立札に1年間掲示して公告することが義務付けられています。この1年間の公告期間内に縁故者からの申し出がなければ、管理者は市区町村長の許可を得て改葬(合祀)を進められます。

つまり、管理費を滞納したその日にすぐお墓が撤去されることはなく、督促・連絡不能の確認・1年間の公告という段階を経て初めて無縁墳墓としての改葬が可能になります。逆に言えば、この期間内に管理者へ連絡し滞納分を精算すれば、撤去は回避できます。

無縁墳墓に認定された後は遺骨の返還・個別対応が難しくなる

公告期間が満了し無縁墳墓として改葬(合祀)されてしまうと、遺骨は他の無縁遺骨とまとめて合祀墓に埋葬されるのが一般的です。合祀後は個別の遺骨を取り出すことができなくなるため、先祖代々のお墓を残したい・改葬先を自分で選びたいという場合は、無縁墳墓に認定される前に管理者へ連絡することが重要です。

なお、無縁墳墓としての改葬手続きにかかる費用(公告の実施や撤去にかかる実務コスト)は、通常は墓地管理者側の負担で進められます。使用者側に追加の費用請求が来るわけではありませんが、その代わりに遺骨の行き先や供養方法を自分で選ぶ機会を失うことになります。費用負担がない一方で「お墓の主導権を手放す」結果になる点を理解したうえで、できるだけ公告前・少なくとも公告期間中に連絡することをおすすめします。

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管理費未払いのまま墓じまいはできる?

結論として、管理費を滞納したままでも墓じまい自体は可能です。ただし、ほとんどの墓地使用規則では「未払いの管理費を精算しなければ、使用契約の解除(墓所の返還)や改葬に必要な埋葬証明書の発行に応じない」と定められています。改葬許可の申請自体は市区町村の窓口手続きですが、その前提となる「現在の墓地管理者による埋葬証明」は管理者が発行するため、滞納が残ったままだと証明書の発行を拒否されるケースがあります。

墓地使用契約上、滞納分の精算が必要な理由

公営・民営・寺院墓地のいずれも、墓地の使用にあたっては使用者が管理費(年間管理料)を継続して納めることを条件とした使用契約(または使用規則)を結んでいます。管理費は霊園の通路清掃・水道設備・植栽管理などの維持費に充てられるため、未払いのまま使用者側の都合で契約を解除しようとしても、管理者側は滞納分の精算を求めるのが通常です。特に寺院墓地では、管理費に加えて離檀料(法要や墓地としての利用に対するお布施的な性質の費用)の支払いも合わせて求められることがあります。

未払いのまま改葬許可は下りる?

改葬許可自体は、墓地埋葬法に基づき市区町村長が発行するものであり、管理費の滞納の有無を審査対象とはしていません。しかし、申請には「現在の墓地管理者が発行する埋葬証明書」が必要なため、管理者が「滞納分を精算してから証明書を発行する」という運用を取っている場合、実質的に精算しない限り手続きが進められません。まずは管理者に連絡し、滞納額と精算方法を確認することが最初のステップです。

滞納分の精算交渉の進め方

滞納が数年分に及ぶと、精算額が想定より大きくなっていることがあります。感情的にならず、次の順序で交渉を進めるとスムーズです。

1. まず管理者に連絡し、滞納額と経緯を確認する

電話または窓口で「管理費の未払いがあることに気づいた。今後の墓じまいも含めて相談したい」と伝えます。滞納年数・年間管理料の単価・合計金額を書面(請求明細)でもらえるよう依頼しましょう。口頭だけだと後々の金額の食い違いが起きやすいため、必ず書面やメールでの記録を残すことが重要です。

2. 分割払い・減額交渉は可能か

法律上、管理者に減額や分割払いの義務はありませんが、実務上は相談に応じてもらえるケースも少なくありません。特に「これから墓じまいをして墓所を返還する」という意向を伝えると、今後の管理費が発生しなくなることもあり、管理者側も交渉に応じやすくなる傾向があります。分割払いを希望する場合は、支払い回数・毎月の金額・完済予定時期を具体的に提示すると話が進みやすくなります。

減額そのものを申し出るよりも、「墓じまいをして墓所を返還するので、今後の管理費負担がなくなる」という将来分の見通しをセットで伝える方が、管理者側にとっても交渉に応じるメリットが生まれやすい点がポイントです。滞納が長期間に及び一括での精算が難しい場合は、無理のない範囲の分割案を先に提示し、管理者の反応を見ながら回数や金額を調整していくとよいでしょう。

3. 交渉時に準備する資料・伝え方の例文

交渉は電話一本で終わることもあれば、複数回のやり取りが必要になることもあります。次の資料を事前に準備しておくと、話がスムーズです。特に遠方に住んでいる場合は、電話やメールでのやり取りが中心になるため、聞き漏れがないようにメモを用意しておくと安心です。

  • お墓の名義(使用者名)と続柄がわかる資料(戸籍謄本・除籍謄本など)
  • これまでの管理費の支払い履歴(領収書・振込明細が残っていれば)
  • 今後の方針(墓じまいをして墓所を返還したい旨)
  • 支払い可能な金額・時期の目安

伝え方の例:「先代の管理費が滞ってしまい申し訳ありません。今後は墓じまいをして墓所を返還したいと考えています。滞納分の合計金額と、分割でのお支払いが可能かご相談させてください」というように、支払う意思があることと具体的な着地点(返還・墓じまい)をセットで伝えると、管理者側も対応しやすくなります。

寺院墓地で住職に電話する場合の例文:「〇〇家の墓所を使用している〇〇と申します。管理費が数年分滞納になってしまい申し訳ございません。今後、墓じまいをして墓所を返還させていただきたく、滞納分のお支払い方法と、あわせて離檀のお手続きについてご相談させてください」。滞納のお詫びと今後の方針(返還・離檀)を最初にまとめて伝えることで、その後のやり取りがスムーズになります。

交渉前チェックリスト

  • □ 使用者名義と自分(相談者)の続柄を確認したか
  • □ 滞納が始まった時期・年数のおおよその見当をつけたか
  • □ 管理者の連絡先(電話・住所)を確認したか
  • □ 支払い方法(一括/分割)の希望を決めたか
  • □ 墓じまい・改葬先の方針をある程度固めたか
  • □ やり取りを書面・メールで残す準備をしたか

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寺院・公営・民営墓地別の対応の違い

管理費未払いへの対応は、墓地の運営主体によって考え方や交渉の勝手が異なります。まずは全体の違いを比較表で押さえたうえで、それぞれの注意点を確認しましょう。

運営主体 年間管理費の目安 未払い時の主な対応 離檀料の有無
寺院墓地 1万〜2万円程度 住職・寺院事務局に直接連絡。滞納精算+離檀料の相談が必要になることが多い あり(3万〜20万円程度が目安、寺院次第)
公営霊園 2千〜1万円程度 自治体の管理担当窓口に連絡。使用許可の取消手続きに準じた対応で、宗教色はない なし
民営霊園 5千〜1万5千円程度 管理会社(指定管理者・財団等)に連絡。使用契約書の条項に沿って精算方法を確認 基本的になし(施設によっては解約金が定められている場合あり)

寺院墓地:離檀料との関係、住職への伝え方

寺院墓地の場合、管理費の滞納精算に加えて、檀家をやめる際の離檀料についても話し合いが必要になることが一般的です。離檀料に法的な支払い義務はありませんが、これまでお世話になったお寺への感謝の気持ちとして支払うのが慣習となっています。金額の目安は3万〜20万円程度で、寺院ごとに異なります。滞納がある場合は、まず「管理費の未払いを申し訳なく思っている」ことを丁寧に伝え、精算方法とあわせて離檀の意向を相談すると角が立ちにくくなります。閉眼供養(魂抜き)のお布施(3万〜10万円程度)も別途必要になる点も押さえておきましょう。滞納と離檀を同時に切り出すことに気が引ける場合は、まず電話で滞納分の相談だけを行い、後日あらためて離檀の意向を伝えるという二段階の進め方でも問題ありません。

公営霊園:自治体窓口・使用許可取消の手続き

公営霊園は宗教色がなく、離檀料は発生しません。管理費の滞納については、霊園を管理する自治体の窓口(環境衛生課・公園緑地課など、自治体により名称は異なります)に相談します。長期間の滞納が続くと「使用許可の取消」という扱いになり、無縁墳墓としての改葬手続きに進む場合があります。取消される前であれば、滞納分の精算と今後の墓じまいの意向を伝えることで、通常の改葬手続き(使用者本人による墓所返還)として進められます。

相続放棄をした場合、管理費の支払い義務はどうなる?

お墓の使用権(祭祀財産)は、遺産分割の対象となる相続財産とは切り離して扱われ、祭祀承継者が個別に承継するのが一般的な考え方です。そのため、預貯金や不動産などの相続を放棄した場合でも、それだけでは自動的にお墓の管理義務から外れるとは限りません。すでに祭祀承継者として管理費の請求を受けている場合は、支払い義務の有無について弁護士・行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

民営霊園:管理会社との契約条項の確認

民営霊園は財団法人や株式会社などの管理会社が運営しており、使用契約書に管理費の滞納時の取り扱いが明記されていることが多くあります。契約書が手元にある場合は「管理費滞納」「契約解除」「原状回復」などの条項を確認しておくと、交渉がスムーズです。契約書が見当たらない場合も、管理事務所に連絡すれば滞納額の確認や写しの再発行に応じてもらえることが一般的です。原状回復(墓石の撤去・整地)の費用負担は使用者側とされているケースが多いため、契約解除の条件とあわせて確認しておくとよいでしょう。

墓じまいと同時に滞納精算を進める手順5ステップ

管理費が未払いの状態から墓じまいを完了するまでの流れは、通常の墓じまいの手順に「滞納精算」のステップが加わるイメージです。

  1. 管理者に連絡し、滞納額と精算方法を確認する:電話・窓口で滞納年数と合計金額の明細を取得し、精算方法(一括・分割)を相談します。
  2. 改葬先(新しい供養先)を決めて契約する:合祀墓・樹木葬・納骨堂・送骨などから、費用や希望に合う改葬先を選びます。
  3. 滞納分を精算し、埋葬証明書を発行してもらう:精算が完了した時点で、管理者から埋葬(埋蔵)証明書を発行してもらいます。
  4. 市区町村に改葬許可を申請する:埋葬証明書・改葬先の受入証明書などを添えて、現在のお墓がある市区町村の窓口に改葬許可を申請します。
  5. 閉眼供養・墓石撤去・改葬先への納骨:許可証が交付されたら、閉眼供養(寺院墓地の場合)を行い、墓石を撤去・整地し、改葬先に納骨して完了です。

全体の流れの詳細は墓じまいの流れ、改葬許可の申請方法は改葬許可申請の方法で解説しています。書類の準備が難しい場合は、提携行政書士をご紹介することも可能です(ご契約・報酬は行政書士と直接となり、報酬目安は33,000円〜です)。

ケース別シミュレーション:自分の場合はどうなる?

滞納状況やお墓の種類によって、必要な対応と費用感は変わります。代表的な3つのケースで確認してみましょう。

ケース1:寺院墓地で3年分の管理費を滞納している

項目 目安
滞納管理費の精算 年1.5万円×3年=4.5万円程度
離檀料 3万〜20万円程度
閉眼供養のお布施 3万〜10万円
墓石撤去・整地 10万〜30万円
改葬先(合祀墓の場合) 3万〜10万円
合計目安 約23万〜75万円

住職への連絡は早いほど心証がよく、離檀料の交渉もしやすくなります。滞納分の精算と離檀の意向は同じタイミングで伝えるのが自然です。また、閉眼供養と精算のタイミングを合わせると、寺院への訪問回数を減らせて手間も抑えられます。

ケース2:公営霊園で1〜2年分の軽度な滞納がある

項目 目安
滞納管理費の精算 年5千〜1万円×1〜2年=5千〜2万円程度
改葬許可申請 自治体により無料〜数百円
墓石撤去・整地 10万〜30万円
改葬先(合祀墓の場合) 3万〜10万円
合計目安 約13万〜42万円

公営霊園は離檀料が発生しないため、寺院墓地に比べると精算額は小さく済む傾向があります。滞納が浅いうちに自治体窓口へ連絡すれば、通常の返還手続きとして進められます。自治体によっては窓口が複数部署にまたがることもあるため、電話で「墓地の管理費滞納について相談したい」と伝えれば、適切な担当部署に案内してもらえます。

ケース3:遠方に住んでいて長期間連絡を怠っていた(無縁墳墓認定のリスクがある)

数年〜十数年単位で管理費が未払いのまま放置され、管理者からの督促にも気づかなかったケースです。すでに官報掲載・立札設置による1年間の公告が始まっている、あるいは公告期間が満了し無縁墳墓として改葬(合祀)されてしまっている可能性もあります。まずは管理者に連絡し、現在の状況(公告中か、すでに改葬済みか)を確認してください。公告期間中であれば、滞納精算と縁故者である旨の申し出により、通常の墓じまいとして手続きできる可能性があります。すでに合祀済みの場合は、個別の遺骨を取り出すことは難しく、合祀墓へのお参りという形になるケースが一般的です。遠方に住んでいる場合ほど「気づいた時にはもう手遅れだった」という事態を防ぐため、実家近くの親族に定期的な見回りを頼む、管理者に自分の最新の連絡先を伝えておく、といった予防策も有効です。

滞納精算+墓じまいの費用目安まとめ

項目 費用目安 備考
滞納管理費の精算 数千円〜数十万円 年間管理料×滞納年数。寺院は高め、公営は低めの傾向
離檀料(寺院墓地のみ) 3万〜20万円程度 寺院次第。慣習的な金額で法的義務はない
閉眼供養のお布施 3万〜10万円 寺院墓地・宗派による
墓石の撤去・処分 10万〜30万円 1㎡あたり約10万円〜が目安
改葬先の費用 3万〜100万円 合祀墓・送骨なら数万円、一般墓なら高額に

内訳ごとの詳しい相場は墓じまいの費用相場、費用が用意できない場合の対処法は墓じまいのお金がないときの対処法でも解説しています。安心墓じまいの基本プランは198,000円(税込)〜で、追加費用なし、お支払いは着手金+完成後の残額払いです。滞納精算や離檀料は管理者・寺院への直接のお支払いとなるため、代行プランの料金には含まれない点にご注意ください。詳しくは料金プランをご覧ください。

注意点:トラブルを避けるために知っておきたいこと

「勝手に撤去された」と感じるケースの多くは公告を見落としている

遠方に住んでいて墓参りの頻度が少ないと、官報掲載や現地の立札に気づかず、公告期間の満了後に「知らないうちに撤去されていた」と感じることがあります。このようなトラブルを避けるためには、管理者に現在の連絡先(住所・電話番号)を定期的に伝えておくことが有効です。特に相続や引っ越しで名義人の連絡先が変わった際は、早めに管理者へ届け出ましょう。

管理者と連絡が取れない・行方不明の場合の対処法

逆に、墓地の管理者(特に小規模な寺院墓地)と連絡が取れなくなっているケースもあります。まずは墓地がある市区町村の窓口(戸籍・住民課や環境衛生担当)に相談すると、管理者の現況について情報が得られる場合があります。管理者が不明・廃寺などで実質的に管理されていない場合の改葬手続きについては、個別の事情によって対応が変わるため、市区町村の窓口または行政書士に相談することをおすすめします。

官報への掲載を確認する方法

「自分のお墓が無縁墳墓として公告されていないか」を確認したい場合は、国立印刷局が運営する官報の検索サービスで、墓地がある地域・時期を手がかりに掲載の有無を調べることができます。ただし検索範囲や保存期間には制限があるため、確実に確認したい場合は、まず墓地の管理者に直接問い合わせるのが最も早い方法です。

自分で交渉・手続きする場合と、墓じまい代行に依頼する場合の違い

管理費の滞納精算から墓じまいまでを進める際、すべて自分で行う方法と、代行業者に依頼する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを整理しました。

項目 自分で行う場合 墓じまい代行に依頼する場合
管理者との滞納交渉 自分で連絡・交渉する必要がある 進め方の相談・同席サポートを受けられる場合がある
費用 実費のみ(精算額・撤去費用の相見積もりなど) 撤去・手続き代行費用として定額プランが多い
手間 役所・寺院・石材店など複数窓口とのやり取りが必要 窓口対応をまとめて任せられる
遠方対応 現地に行く必要が生じやすい 写真報告・郵送でのやり取りに対応する業者もある
改葬許可申請 自分で申請書類を作成・提出 提携行政書士の紹介を受けられる場合がある(契約・報酬は行政書士と直接)

滞納精算そのものは使用者本人が管理者と直接やり取りする必要がありますが、そのあとの墓石撤去・改葬手続きについては代行サービスを活用することで、遠方に住んでいる場合や平日に窓口へ行く時間が取りにくい場合の負担を減らせます。

よくある質問

Q. 管理費を何年滞納すると無縁墓になりますか?

法律で「何年滞納したら無縁墓」という一律の期間は定められていません。墓地の使用規則で定める未納期間(目安として1〜3年程度)が過ぎ、かつ縁故者と連絡が取れない状態が続いた場合に、官報掲載・立札設置による1年間の公告を経て無縁墳墓として改葬手続きが進められます。滞納に気づいた時点で早めに管理者へ連絡することが重要です。

Q. 滞納分をすべて払わないと墓じまいできませんか?

多くの墓地では、滞納分の精算を条件に埋葬証明書を発行する運用となっています。ただし分割払いに応じてもらえる場合もあるため、まずは管理者に相談し、精算方法を確認することをおすすめします。

Q. 離檀料も管理費滞納も両方払えない場合はどうすればいいですか?

まずは支払える見込み額と時期を管理者・住職に正直に伝え、分割払いや金額面の相談をすることが第一歩です。それでも解決が難しい場合は、親族間での費用分担や、自治体・法テラス等の公的な相談窓口、行政書士への相談も選択肢になります。費用が用意できない場合の具体的な対処法は墓じまいのお金がないときの対処法で解説しています。一人で抱え込まず、早い段階で第三者に相談することが、精算額を必要以上に膨らませないための最も有効な対策です。

Q. 親が滞納していた管理費を、子である自分が払う義務はありますか?

お墓の使用権・管理義務は祭祀承継者が引き継ぐのが一般的な考え方です。名義変更をしていなくても、実質的に承継者として扱われる場合、滞納分の支払いを求められることがあります。支払い義務の有無や範囲について疑義がある場合は、管理者との話し合いに加えて、専門家(行政書士・弁護士)への相談も検討してください。

Q. 無縁墳墓としてすでに合祀されてしまった場合、遺骨は取り戻せますか?

合祀された遺骨は他の遺骨と混ざるため、個別に取り出すことは基本的にできません。合祀後は、合祀墓に対してお参りをする形になります。まだ合祀されていない段階(公告期間中など)であれば対応の余地があるため、気づいた時点ですぐに管理者へ確認することが大切です。

Q. 管理費を滞納したまま連絡を無視するとどうなりますか?

督促に応じないまま連絡不能の状態が続くと、無縁墳墓としての手続き(官報掲載・立札設置による1年間の公告)に進む可能性が高くなります。公告期間が満了すると、市区町村長の許可を得て墓地管理者が改葬(合祀)を進められるため、先祖代々のお墓を自分の意思で改葬先を選んで残したい場合は、督促を無視せず早めに連絡することが重要です。

Q. 墓じまい後に「実は管理費が未払いだった」と後から請求されることはありますか?

墓じまい(墓所の返還)が完了する前に、通常は管理者との間で滞納分を含めた精算を済ませてから埋葬証明書が発行されます。そのため、正式な手続きを踏んで返還した場合に後から追加請求を受けることは基本的にありませんが、念のため精算完了後は領収書や合意内容を書面で残しておくと安心です。

印刷して使える:滞納精算〜墓じまい完了までの全体チェックリスト

手続き漏れを防ぐために、全体の流れを1枚のチェックリストにまとめました。印刷してご利用ください。

  • □ 墓地の名義人(使用者)と自分の続柄を確認した
  • □ 管理者(寺院・霊園事務所・自治体窓口)に連絡し、滞納額の明細をもらった
  • □ 精算方法(一括・分割)を管理者と合意した
  • □ 離檀料が必要な場合、金額と支払い時期を確認した(寺院墓地のみ)
  • □ 改葬先(合祀墓・樹木葬・納骨堂・送骨など)を決めた
  • □ 滞納分を精算し、埋葬証明書を発行してもらった
  • □ 改葬先から受入証明書をもらった
  • □ 市区町村の窓口に改葬許可を申請した
  • □ 閉眼供養の日程を調整した(寺院墓地の場合)
  • □ 墓石撤去・整地の業者を手配した
  • □ 改葬先へ納骨し、許可証を提出した

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まとめ

お墓の管理費が未払いのままでも墓じまいはできますが、多くの墓地では滞納分の精算が埋葬証明書発行の前提となります。放置し続けると、督促→連絡不能の確認→官報掲載・立札設置による1年間の公告を経て、無縁墳墓として改葬・合祀されてしまう可能性があります。寺院墓地では離檀料、公営・民営霊園ではそれぞれの規則に沿った対応が必要になるため、まずは管理者に早めに連絡し、滞納額の確認と精算方法の相談から始めましょう。滞納額が想定より大きくても、分割払いや親族間の分担といった選択肢があるため、支払えないからと連絡を避けるのが最もリスクの高い対応だと覚えておいてください。

安心墓じまいでは、基本プラン198,000円(税込)〜で墓じまいをサポートしています。追加費用はなく、お支払いは着手金+完成後の残額払いです。管理費の精算交渉についても、進め方のご相談を承っています。無料相談はお電話(10:00〜18:00、土日祝休み)のほか、フォーム・LINEなら24時間受け付けています。「まず自分のケースだといくらかかるのか知りたい」という段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

司法書士・行政書士 久留慎一郎
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久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

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■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

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  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
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この記事を書いた人

資格:終活カウンセラー。安心墓じまい 相談窓口責任者。幼少期の祖父母との温かい思い出を原点に、「誰もが迷わず、安心して終活を終えられる社会」を目指して、墓じまいから実家じまいまで終活全般の相談窓口を務める。ライフワークとしてYouTubeで高齢者の方々への人生インタビューを続け、シニア世代の本音に寄り添うカウンセリングを最も得意とする。記事は自治体・厚生労働省などの公的一次情報にもとづき、編集部とともに執筆・確認。

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