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永代供養墓とは?費用・種類・選び方

最終更新日:2026年9月29日|監修(法務):司法書士・行政書士 久留慎一郎|作成:安心墓じまい事務局(相談窓口責任者 田所)

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

監修者プロフィールの詳細

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

「永代供養墓」という言葉を最近よく見かけるけれど、普通の「永代供養」と何が違うのか、種類や費用はどれくらいなのか分かりにくいという方は多いはずです。結論から言うと、永代供養墓とは霊園や寺院が遺族に代わって遺骨を管理・供養してくれるお墓の総称で、埋葬方法によって「合祀型」「集合型」「個別型」の3種類に分かれ、費用は3万〜150万円程度と大きな幅があります。多くの永代供養墓は「33回忌」を区切りに他の遺骨とまとめて合祀されるのが一般的です。この記事では、種類ごとの費用相場・33回忌後の扱い・寺院と公営霊園の違いを、比較表とチェックリストを使って整理しました。「墓じまいをした後、遺骨をどこに納めればよいか分からない」という方が、自分に合う選択肢を具体的にイメージできるよう、ケース別のシミュレーションも用意しています。

目次

永代供養墓とは?「永代供養」との違い

永代供養墓の意味

永代供養墓とは、お墓の承継者がいなくても、霊園や寺院が遺族に代わって遺骨の管理・供養・法要を行ってくれるお墓のことです。従来の「家族代々のお墓」は子や孫が管理を引き継ぐことが前提でしたが、永代供養墓は施設側が管理するため、承継者がいない方・子どもに負担をかけたくない方・お墓を継ぐ予定がない方に選ばれています。

「永代供養」と「永代供養墓」は同じ意味ではない

厳密には、「永代供養」は施設側が長期にわたって遺骨を管理・供養する“契約・仕組み”を指す言葉で、「永代供養墓」はその仕組みを利用して遺骨を納める“お墓・施設そのもの”を指します。樹木葬や納骨堂であっても、永代供養が付いていれば「永代供養付き樹木葬」「永代供養付き納骨堂」と呼ばれます。つまり永代供養墓は、永代供養という仕組みの中の一つの受け皿(埋葬方法)と考えると整理しやすくなります。

また「永代」という言葉から「未来永劫、個別に管理してもらえる」と誤解されがちですが、実際には契約期間が定められているケースがほとんどです。この点は本記事の後半で詳しく解説します。

永代供養墓が選ばれている理由

少子化や未婚率の上昇、子どもが遠方に住んでいるなどの事情から、「自分の代でお墓の管理を終わらせたい」「子どもにお墓の負担を残したくない」と考える方が増えています。永代供養墓は年間管理費が不要になる施設が多く、雑草取りや墓石の清掃といった維持の手間もかからないため、こうしたニーズに合った選択肢として広がっています。また、墓じまいをして遠方の実家のお墓を引き払い、自宅から通いやすい永代供養墓に改葬するケースも増えています。お墓の承継者がいない、または承継者に負担をかけたくないという相談は、墓じまいのご依頼の中でも特に多い理由の一つです。

永代供養墓のメリット・デメリット

契約前に、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが後悔を防ぐポイントです。

内容
メリット承継者不要/管理の手間がかからない/一般墓より費用を抑えやすい/無縁墓の心配がない
デメリット合祀後は遺骨を取り出せない/親族の同意が得られず後から反対されることがある/お墓参りの形が一般墓と変わる/寺院墓地では離檀料が発生する場合がある

特に「他の親族に相談せず契約してトラブルになった」という失敗例は少なくありません。永代供養墓・合祀を検討していることは、契約前に必ず家族・親族へ共有しておきましょう。反対する親族がいる場合は、なぜ永代供養墓を選びたいのか(費用・維持の負担・承継者の有無など)を具体的に説明し、合祀ではなく個別安置期間のある集合型・個別型から検討するなど、折り合える選択肢を一緒に探すことも大切です。

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永代供養墓の3つの種類と費用相場【比較表】

永代供養墓は、遺骨の埋葬方法によって大きく「合祀型」「集合型」「個別型」の3種類に分けられます。結論として、費用は埋葬方法が個別的であるほど高くなる傾向があり、最も安いのは他の方の遺骨とまとめて埋葬する合祀型です。

合祀型(合葬墓):3万〜30万円

骨壺から遺骨を取り出し、他の方の遺骨と一緒に一つの納骨スペースにまとめて埋葬する方法です。最初から他の遺骨と合わさるため、永代供養墓の中で最も費用を抑えられます。一方で、一度合祀すると遺骨だけを個別に取り出すことはできなくなる点は必ず理解しておく必要があります。「できるだけ費用を抑えたい」「もう手元にこだわりはなく、供養さえしてもらえればよい」という方に向いています。

集合型:20万〜60万円

共同のシンボル(墓石やモニュメント)の下に、骨壺のまま個別の納骨スペースを持つ埋葬方法です。他の方と同じ場所にお参りする点は合祀型に似ていますが、一定期間(多くは33回忌まで)は遺骨が他の方と混ざらずに個別に安置される点が異なります。合祀型より費用を抑えつつ、「しばらくは個別の遺骨としてお参りしたい」という希望をかなえたい方に向いています。プレートに戒名や俗名を刻める施設も多くあります。

個別型:50万〜150万円

個別の墓石やプレートを持ち、一定期間は他の方の遺骨と分けて安置される方法です。一般墓に近い見た目・お参りのしやすさを保ちながら、契約期間終了後(多くは33回忌)は合祀される仕組みが一般的で、永代供養墓の中では最も費用が高くなります。「見た目は一般墓に近い形にしたいが、将来の管理は施設に任せたい」という方や、夫婦二人・家族数名で入れるプランを希望する方に選ばれています。

3つの種類の費用・特徴を一覧にまとめました。

種類費用目安個別安置期間遺骨の取り出し向いている人
合祀型(合葬墓)3万〜30万円なし(最初から合祀)不可費用を最優先したい方
集合型20万〜60万円一定期間(多くは33回忌まで)期間内は可能な施設が多い費用を抑えつつ個別のお参りもしたい方
個別型50万〜150万円一定期間(多くは33回忌まで)期間内は可能な施設が多い一般墓に近い形を希望する方

樹木葬・納骨堂も永代供養が付いていることが多く、埋葬方法としては永代供養墓の一種に含まれます。それぞれの費用相場や違いは永代供養墓の選び方、樹木葬と永代供養の違いでも詳しく解説しています。種類別の内訳や安く抑える方法をさらに詳しく知りたい方は永代供養の費用相場もあわせてご覧ください。

永代供養墓と一般墓、費用はどれくらい違う?

お墓を新しく建てる場合、永代供養墓と一般墓(先祖代々のお墓)では総額に大きな差が出ます。結論として、永代供養墓は一般墓に比べて初期費用を大幅に抑えられ、かつ将来の管理費も不要になる施設が多い点が最大の違いです。

比較項目永代供養墓一般墓(新規購入)
初期費用の目安3万〜150万円150万〜300万円程度(永代使用料+墓石代)
年間管理費不要な施設が多い数千〜1万円台/年が一般的
承継者不要必要(承継者がいないと無縁墓のおそれ)
お墓の掃除・草取り施設側が実施遺族が実施(依頼すると別途費用)

一般墓を新たに建てるよりも初期費用・維持費の両方を抑えられるため、「お墓を継ぐ人がいない」「維持の負担を減らしたい」という方に永代供養墓が選ばれています。一方で、個別のお墓参りができる期間が限られる点は事前に理解しておく必要があります。

33回忌後はどうなる?契約期間と合祀のタイミング

「永代」でも期限があるのが一般的

結論として、集合型・個別型の永代供養墓の多くは「33回忌」を区切りに、個別安置されていた遺骨が合祀されます。「永代」という言葉から永久に個別で管理してもらえると思われがちですが、実際は契約時に定められた期間が終わると合祀に移行する仕組みが主流です。契約前には、個別安置の期間が「33回忌まで」なのか「〇年間」なのか、施設ごとに必ず確認しましょう。

なぜ33回忌が区切りになるのか

仏教の考え方では、33回忌を迎えると故人が個人の霊から先祖代々の霊(ご先祖様)へと昇華するとされ、この回忌法要をもって個別の法要を終える「弔い上げ」を行う慣習があります。没後32年が経つ頃には遺族の世代交代も進み、故人を直接知る人が少なくなることも、33回忌が一つの区切りとされる理由です。

33回忌より短い・長いケースもある

すべての施設が33回忌を基準にしているわけではありません。5年・10年・17回忌・50回忌など施設によって個別安置期間はさまざまで、中には期間終了後も追加の費用を払えば個別安置を延長できる施設や、最初から永続的に個別安置を続けられるプランを用意している施設もあります。合祀後の法要やお参りの方法については永代供養のその後はどうなる?で詳しく解説しています。

寺院墓地と公営霊園・民営霊園の違いを比較

永代供養墓は、寺院墓地・公営霊園・民営霊園のいずれにも設置されています。結論として、費用を抑えたいなら公営霊園、供養面の安心感を重視するなら寺院墓地、設備の充実を重視するなら民営霊園が向いています。

運営主体・宗旨宗派の違い

  • 公営霊園:都道府県・市区町村が運営。宗旨・宗派を問わないことが多く、倒産リスクが極めて低い
  • 寺院墓地:寺院が運営。読経や法要を僧侶に依頼しやすい一方、宗派の制限や檀家としてのお付き合いが必要になる場合がある
  • 民営霊園:民間企業・公益法人が運営。宗旨・宗派不問が多く、駐車場・休憩所など設備が充実している施設が多い

費用・管理費の違い

運営主体永代供養墓の費用傾向年間管理費宗旨・宗派
公営霊園比較的安い不要〜数百円/㎡程度が目安不問が多い
寺院墓地中〜高め不要な施設も多い(お布施が別途)宗派を問われる場合あり
民営霊園中〜高め数千〜1.5万円/年程度が目安不問が多い

永代供養墓は一度支払えば管理費が不要になる施設が多い点が、一般墓との大きな違いです。ただし施設によっては別途管理費が発生することもあるため、見学・契約時に必ず確認しましょう。

申し込みやすさの違い

公営霊園は自治体ごとに募集時期・応募条件(遺骨の所持・居住地要件など)が定められ、抽選になることも珍しくありません。募集は年1〜数回のみという自治体も多く、応募のタイミングを逃すと半年〜1年待つ場合もあります。一方、寺院墓地・民営霊園は随時申し込みできる施設が多く、急いで改葬先を決めたい場合は選びやすい傾向があります。

供養面の安心感を重視するなら寺院墓地

寺院墓地では、僧侶による読経・法要を日常的にお願いしやすく、合同供養や年忌法要が手厚い施設が多いのが特徴です。「宗教的な供養をきちんとしてほしい」という方には安心感がありますが、その寺院の宗派での供養が前提となる場合や、改葬にあたって離檀料が発生する場合がある点は事前に理解しておきましょう。離檀料の相場や進め方は寺院墓地の墓じまいで解説しています。

永代供養墓・樹木葬・納骨堂は何が違うのか

樹木葬は樹木や草花を墓標にする埋葬方法、納骨堂は屋内の納骨スペースに遺骨を安置する方法で、いずれも永代供養が付いていることが一般的です。つまり「永代供養墓」という区分の中に、石塔タイプの永代供養墓だけでなく樹木葬・納骨堂も含まれると理解すると整理しやすくなります。屋外での自然な雰囲気を重視するなら樹木葬、天候に左右されず参拝したいなら納骨堂が向いています。

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【チェックリスト】自分に合った永代供養墓の選び方

永代供養墓を選ぶ際に確認しておきたいポイントをチェックリストにまとめました。見学時にそのまま使えるので、印刷してご活用ください。すべての項目にチェックが入ってから契約すれば、後から「聞いていなかった」というトラブルを大きく減らせます。

  • □ 個別安置期間は何年・何回忌までか(33回忌/17回忌/〇年など)
  • □ 期間終了後は合祀か、延長は可能か。延長する場合の追加費用はいくらか
  • □ 遺骨の取り出し・返還は個別安置期間中に可能か
  • □ 年間管理費は発生するか。発生する場合の金額と支払い方法
  • □ 宗旨・宗派の制限はあるか。改宗や法要の依頼は必須か
  • □ 納骨できる人数・家族の追加納骨は可能か。追加費用はいくらか
  • □ アクセス(自宅・親族の家からの距離、公共交通機関の有無)
  • □ 法要・彼岸会などの合同供養は年何回あるか
  • □ 運営主体の経営状況(公営/宗教法人/公益法人/株式会社)
  • □ 見学時の説明と契約書の内容が一致しているか(口頭説明だけで判断しない)

永代供養墓でよくある失敗・トラブル3つ

永代供養墓は便利な仕組みですが、確認不足のまま契約すると後悔につながることもあります。代表的な失敗例を3つ紹介します。

失敗例1:親族に相談せず契約してしまった

本人や一部の家族だけで契約を進め、後から他の親族に「合祀すると遺骨が戻らないと知らなかった」と反対されるケースです。特に合祀型は取り消しができないため、契約前に関係する親族全員に説明し、同意を得ておくことが重要です。

失敗例2:個別安置期間の終了時期を誤解していた

「永代供養だからずっと個別に管理してもらえる」と思い込んでいたが、実際は33回忌で合祀される契約だったというケースです。契約書には個別安置期間が明記されているため、口頭説明だけで判断せず、必ず書面で確認しましょう。特にパンフレットには「永代供養」という言葉だけが大きく書かれ、個別安置期間や合祀のタイミングが小さな文字で記載されていることもあるため、注意が必要です。

失敗例3:管理費や離檀料など追加費用を見落としていた

永代供養墓自体の費用は安くても、寺院墓地からの改葬では離檀料が別途かかったり、法要ごとにお布施が必要だったりして、想定より総額が膨らむことがあります。見積もりを取る際は、永代供養墓の費用だけでなく、現在のお墓の撤去費用・離檀料・法要のお布施まで含めた総額で比較することが大切です。墓じまい全体でかかる費用の内訳は墓じまいの費用相場でも確認できます。

ケース別シミュレーション:あなたに向いているのはどのタイプ?

ご自身の状況に近いケースを参考に、種類の目安を確認してみてください。

ケース向いている種類費用目安理由
おひとりで、費用を最優先したい合祀型3万〜30万円個別安置が不要なら最も安く抑えられる
夫婦二人で同じお墓に入りたい集合型・個別型20万〜150万円夫婦墓プランがある施設なら二人分をまとめて契約できる
しばらくは個別にお参りしたいが、将来は任せたい集合型20万〜60万円個別安置期間があり、期間後は自動的に合祀されるため管理の手間がない
墓じまいで出た遺骨の行き先を早く決めたい合祀型・集合型(申し込みが早い施設)3万〜60万円公営霊園は抽選のことが多く、寺院・民営は随時受付の施設が多い
手元供養から将来的に永代供養へ移行したい合祀型・集合型(分骨対応可の施設)3万〜60万円手元に一部を残しつつ、残りを永代供養墓に納められる

それぞれのケースについて補足します。おひとりで身寄りが少なく、今後のお参りをする人がいない見込みの場合は、無理に個別安置にこだわらず合祀型を選ぶことで費用・管理の両方をシンプルにできます。夫婦で同じお墓に入りたい場合は、後から二人目を追加納骨できるか、先に一人分だけ契約できるかを確認しておくと安心です。墓じまいと同時に改葬先を急いで決めたい場合は、抽選のある公営霊園より、随時申し込みができる寺院・民営霊園の永代供養墓のほうがスケジュールを立てやすくなります。

永代供養墓の探し方と見学時に確認したいポイント

永代供養墓は、インターネットの霊園検索サイト、菩提寺・地元の寺院への相談、墓じまい業者からの紹介など、複数のルートで探すことができます。結論として、1施設だけで即決せず、最低でも2〜3施設を比較検討することをおすすめします。

資料請求・見学で必ず確認すること

  • 個別安置期間と、期間終了後の合祀の有無・タイミング
  • 総額費用(永代供養料・墓石代・彫刻料・管理費の有無を含む)
  • 法要・お参りの頻度と方法(合同法要は年何回か、個別法要は依頼できるか)
  • 施設までのアクセス(駐車場の有無、最寄り駅からの距離)
  • 運営主体の種類(公営・寺院・民営)と経営の安定性

特に総額費用は、パンフレットの表示価格に含まれる範囲(墓石・彫刻料・法要のお布施など)が施設ごとに異なるため、「表示価格+別途必要な費用」を必ず書面で確認しましょう。見学時にその場で契約を急かされた場合は、一度持ち帰って家族と相談することをおすすめします。資料請求の段階では、複数の施設に同じ条件(想定人数・希望のお参り方法・予算)を伝えて見積もりを依頼すると、費用と内容を横並びで比較しやすくなります。

地域によって費用は変わる?都市部と地方の傾向

永代供養墓の費用は、地価や需要の影響を受けるため地域差があります。結論として、東京・大阪など地価の高い都市部は同じ種類でも高めの価格帯になりやすく、地方は比較的抑えられる傾向にあります。ただし都市部でも合祀型なら10万円台からの施設があり、地方でも設備の充実した個別型は100万円を超えることがあるため、「都市部だから高い・地方だから安い」と一律には言えません。複数の地域・施設の見積もりを比較したうえで判断することが大切です。

墓じまい業者を通じて探すメリット

墓じまい代行業者は、複数の永代供養墓・樹木葬・納骨堂と提携していることが多く、条件(予算・エリア・宗旨宗派不問など)を伝えるだけで候補を絞り込んでもらえる点がメリットです。1施設ずつ自分で資料請求・見学の日程調整をする手間を省けるほか、墓じまいの撤去工事と改葬先の手続きをまとめて進められるため、スケジュール管理もしやすくなります。ただし業者によって提携先の数や対応エリアが異なるため、紹介できる施設の幅も事前に確認しておくと安心です。

墓じまい後に永代供養墓へ改葬する流れ

既存のお墓を墓じまいして永代供養墓へ改葬する場合、先に永代供養墓(改葬先)を決めてから、現在の墓地がある市区町村に改葬許可を申請する順番になります。全体の流れは次の5ステップです。

  • 永代供養墓(改葬先)を決めて「受入証明書」を発行してもらう
  • 現在の墓地管理者から「埋葬(埋蔵)証明書」を発行してもらう
  • 現在の墓地がある市区町村役場に改葬許可を申請し、許可証を受け取る
  • 閉眼供養を行い、墓石を撤去・整地する
  • 永代供養墓に許可証を提出し、納骨(合祀・個別安置)する

ポイントは、改葬先(永代供養墓)を先に決めてから改葬許可を申請することです。改葬許可申請書には改葬先の記入欄があり、受入証明書の添付を求める市区町村が多いため、順番を間違えると申請がやり直しになってしまいます。

手続きに必要な書類

書類名発行元備考
改葬許可申請書市区町村役場遺骨1体につき1通が必要な自治体が多い
埋葬(埋蔵)証明書現在の墓地管理者改葬許可申請書内に証明欄がある自治体もある
受入証明書(永代供養許可証)改葬先(永代供養墓の管理者)改葬先が決まっていることを証明する書類
申請者の本人確認書類–運転免許証・マイナンバーカードなど

手続きの詳細は改葬許可申請の方法をご覧ください。改葬許可申請の書類作成が難しい場合は、提携行政書士のご紹介が可能です(ご契約・報酬は行政書士と直接のお取り決めとなります)。

安心墓じまいでは、墓石の撤去・閉眼供養の手配に加えて、ご希望に合う永代供養墓・樹木葬・納骨堂などの改葬先を無料でご提案しています。提携ネットワークの中から条件に合う施設を絞り込み、見学の手配から契約のサポートまで一括でお任せいただけます。改葬先の選択肢を種類別に比較したい方は改葬先の選び方のページもご覧ください。

永代供養墓に関わる法律上の注意点

遺骨の埋葬・改葬は、「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)で定められたルールに従う必要があります。結論として、遺骨を勝手に別の場所に埋めたり、許可なく合祀墓へ納めたりすることはできず、必ず市区町村長の改葬許可を得たうえで、法律上「墓地」として許可された施設に埋葬しなければなりません。

同法では、墓地の経営は原則として地方公共団体・宗教法人・公益法人などに限られており、個人が自由に墓地を開設することはできません。永代供養墓を選ぶ際は、その施設が法律上適正な許可(墓地経営許可)を受けているかどうかも、安心して契約するための重要なポイントです。見学時に「墓地経営許可を受けている施設か」を確認しておくと、より安心して契約できます。

よくある質問

Q. 永代供養墓と永代使用権のあるお墓は何が違いますか?

永代使用権とは、一般墓を購入する際に取得する「土地を使い続ける権利」のことで、供養や管理は原則として遺族(承継者)が行います。一方、永代供養墓は施設側が供養・管理まで担う点が異なります。永代使用権があっても承継者がいなければ、いずれ無縁墓になるおそれがあります。

Q. 一度合祀した遺骨を後から取り出すことはできますか?

できません。合祀とは骨壺から遺骨を取り出して他の方の遺骨とまとめる埋葬方法のため、一度合祀すると特定の遺骨だけを再び取り出すことは物理的にできなくなります。合祀に不安がある場合は、まず個別安置期間のある集合型・個別型を選び、様子を見てから将来的に合祀を選ぶ方法もあります。

Q. 永代供養墓は宗教・宗派を問わず利用できますか?

公営霊園・民営霊園の永代供養墓は宗旨・宗派不問としている施設が大半です。寺院墓地の場合は、その寺院の宗派での供養を前提とする施設と、宗派を問わず受け入れる施設があるため、契約前に必ず確認しましょう。

Q. 家族の一部だけを永代供養墓に、残りを手元供養にできますか?

可能です。分骨に対応している施設であれば、遺骨の一部を永代供養墓に納め、残りをご自宅で手元供養する形を選べます。分骨には「分骨証明書」が必要になる場合があるため、事前に墓地管理者・葬儀社に確認してください。手続きの詳細は分骨の手続き完全ガイドで解説しています。

Q. 永代供養墓の費用は誰が支払うのですか?

法律上の決まりはなく、一般的にはお墓の承継者(祭祀承継者)が費用を負担します。ただし兄弟姉妹や親族間で分担するケースも多いため、契約前に費用負担について家族で話し合っておくとトラブルを避けられます。

Q. 永代供養墓を契約してから納骨まではどれくらいかかりますか?

墓じまいを伴わず新規に契約する場合は、申し込みから1カ月前後で納骨できる施設が多くあります。墓じまいを伴う場合は、改葬許可申請(1〜2週間程度)や墓石の撤去工事(1日〜数日)を含めるため、全体で1〜3カ月程度を見込んでおくと安心です。公営霊園は募集時期が限られ抽選になることもあるため、さらに時間がかかる場合があります。

Q. 年間管理費が本当にかからないか、どこで確認できますか?

「永代供養=管理費無料」とうたう施設が多いですが、必ず契約書・重要事項説明書で確認しましょう。中には「個別安置期間中のみ管理費が必要」「合祀後は管理費不要」というように、期間で条件が変わる施設もあります。見学時に「合祀後を含めて、今後一切費用が発生しないか」を明確に質問することをおすすめします。

Q. 永代供養墓に入れた後、通常のお墓参りのように訪れることはできますか?

可能です。集合型・個別型であれば、一般墓と同様に献花・線香をあげてお参りできる施設がほとんどです。合祀型の場合も、合祀された共同のシンボル(供養塔など)にお参りできますが、特定の遺骨だけに向けてお参りすることはできない点は理解しておきましょう。年忌法要や彼岸会などの合同供養に合わせて参拝する方も多くいます。

Q. ペットと一緒に永代供養墓に入ることはできますか?

施設によります。人とペットを同じ区画に埋葬できる「ペット共葬」に対応した永代供養墓も増えていますが、対応していない施設のほうが依然として多いのが実情です。ご希望の場合は、資料請求・見学の段階で「ペットとの共葬に対応しているか」を必ず確認してください。ペットの墓じまい・供養先の選び方はペットの墓じまいで解説しています。

関連記事

まとめ

永代供養墓とは、霊園や寺院が遺族に代わって遺骨を管理・供養してくれるお墓で、埋葬方法によって合祀型(3万〜30万円)・集合型(20万〜60万円)・個別型(50万〜150万円)の3種類に分かれます。多くの施設では33回忌を区切りに合祀へ移行する仕組みのため、個別安置の期間・合祀のタイミングは契約前に必ず確認しましょう。費用を抑えたいなら公営霊園、供養の安心感を重視するなら寺院墓地が選ばれる傾向にあります。

本記事で紹介したチェックリストとケース別シミュレーションを参考に、まずは複数の施設を比較検討することから始めてみてください。墓じまいと合わせて改葬先を決める場合は、順番(改葬先の決定→改葬許可申請→撤去工事→納骨)を守ることが、手続きをスムーズに進める最大のポイントです。一人で悩まず、家族・親族と早めに情報を共有しながら進めることが、後悔のない選択につながります。

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この記事の監修者

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士|東京司法書士会 第7135号・東京都行政書士会 第11924号

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続手続きや改葬・墓じまいに関わる法律手続き、名義変更などを担当する。安心墓じまいの提携司法書士・行政書士。当サイトでは、改葬許可申請などの行政手続きと、相続・名義に関する法務部分を監修しています(墓じまいの施工内容・費用は監修対象外)。 監修者プロフィール・監修範囲 →

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■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

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  • 改葬・墓じまいの手続き
  • 相続放棄
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この記事を書いた人

資格:終活カウンセラー。安心墓じまい 相談窓口責任者。幼少期の祖父母との温かい思い出を原点に、「誰もが迷わず、安心して終活を終えられる社会」を目指して、墓じまいから実家じまいまで終活全般の相談窓口を務める。ライフワークとしてYouTubeで高齢者の方々への人生インタビューを続け、シニア世代の本音に寄り添うカウンセリングを最も得意とする。記事は自治体・厚生労働省などの公的一次情報にもとづき、編集部とともに執筆・確認。

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